2013年9月7日土曜日

ギター妄想その2-②:Lace Sensor Gold PU×2発 発掘

昨日の帰宅後、すぐ探しました。ギター用パーツBoxに入っていなかったので「???」だったのですが、梱包がチョット素敵で、MG69から取り外した後、同じ箱に戻していたらしい。で、何年か前までパーツBoxを置いていた棚の一番奥の物陰に隠れていました(某楽器店のオレンジ色の袋に入っていたからすぐ見つかったけど)

こんなケッタイな箱に1個ずつ入れられて売られていた。(Fender純正のPUは1個でも3個セットでも同じような箱で売られている)
左:梱包状態、右:PUだけ出したところ。
PU本体の他に、PU固定用ネジ(当然インチサイズ)とスペーサー(ピックガードとPUのフランジとの間に挟むゴムチューブ)、それと結線案内図?が付属している。

PUカバー表面。「Fender-Lace Sensor」の金文字が書かれている。

これは、Fender社との契約でLace社が開発し、Fender社で製造・販売していた時代のもの。今はFender社とLace社の契約は切れていて、Lace社が自社製造・販売をしている。そのため、刻印からもFenderが無くなり「Lace Sensor」のみ(文字が減った分フォントがデカくなっている)。

ちなみに配線材がMGのアルニコPUと同じくら細い(Noiseless PUとは大違い)。これだと、配線の長さや配線の束ね方を少し変えただけで出音(周波数特性)が結構変わりそうな気がします。だからってNoiseless PUみたいに配線を太くすれば単純に音が良くなる訳でも無い、というのがアナログ電気回路の難しい所なんですけどね。

PUに付属していた結線図。
PUの特性の説明なんかいいから、3本の配線(白、橙、緑)の意味を説明して下さい。(怒)

一般的なStratocasterでの結線の様子から、橙がHot、白がCold or Gndに見えるのだが? 緑は使わないの?白と緑がColdとGndだと思うので、多分白と緑を同じ所に結線せよ、という意味だとは思うのだが、よーわからん。Lace社サイトの配線図(<http://www.lacemusic.com/wiring.php>)を見ても「白と緑は一緒にGndに配線せよ」としか書かれていないし。(怨)


あ、ちなみにMG69(Fender JapanのMustang)にコイツ(Lace Sensor)載せた時は、どの配線がHotでColdでGndなんて全然意識していなかったけど。「Guitar Magazine」(だったかな?)のMG改造記事に「この色の配線をここに半田付けする」って懇切丁寧に書いてあったから(笑)。…えっ、それでもPU買った時点でまず調べておけってか。(自爆)

あの改造記事、編集部で改造したMGを、MGの神ことChar様に試奏してもらって、感想を言ってもらって、ギターボディにChar様の直筆サインを書いてもらって、それを読者1名にプレゼントするって企画だったんだけどね。元のギターと同じ位のコストをかけて改造するんだけど、その内容が、PUをLace Sensor Goldに変えて音質を変えて、マシンヘッドをゴトーのポスト高が可変の物に変えて弦毎のナットへのテンションを一定に保ってアーミング時のチューニングの狂いを改善するって内容だったんだけど。すげー面白かった。

で。銀座で飲み明かした翌朝、山野楽器でMGを衝動買いしたのが(MGも衝動買いかよ>ワタシ)、あの記事を読んでから何年も後だったんだけどね。面白い記事だったからギタマガ残してあったんだよな。で、PU交換だけイタズラ半分でやってみた、と。その後雑誌は捨てちゃったけど。

MGって元々ステューデントモデルとして作られた小型軽量のギターで、パーツ類も比較的低コストに抑えたギターなので、コイツのコスト抑制箇所を改善して弱点を無くそうっていう内容なんだから、そりゃ戦力は相当上がったと思う。でも。自分でやってみた感想は、PUはLace Sensor Goldと出力の小さいPUで、MG標準のアルニコPUと比較して驚くほどノイズは低減されたけど、出力はさらに下がった感じだったのと、音がMGというよりもMGとSTの中間みたいに「特徴に欠ける音」になっちゃったので、2~3ヶ月遊んだ後に元に戻した、と。今ではMGの最大の魅力は、あのアルニコPU特有のチープな音と不安定さにあると思っているから。アレじゃないとMGの音じゃないって。それでいてギターとしてちゃんと1つの完成形をなしている。すげーぜ、Leo Fenderさん。


閑話休題。(いつも脱線し過ぎだぜ>ワタシ)
Fender USAのサイトにLace Sensor仕様Blackieの配線図を発見(Fender Forum;<http://forums.fender.com/viewtopic.php?p=408473>)。Lace社との契約が切れた後までちゃんとユーザをサポートする辺り、さすが御本家。

Lace Sensor仕様Blackieの配線図。
上記Fender USAのサイトからdownload。自分のための備忘録のようなモノです。

という訳で。「橙がHot、白はCold、緑がGnd」が正解のようです。

ちなみにこの配線図では白と緑は結線先が違うように見えるが、当方はS-1スイッチ無しなので、結局白も緑もGnd(Volumeポッドのケース)への結線じゃねーか? やっぱり白と緑は同じ所への配線で良いらしい。良いような気がして来た(笑)。
  • まずは、Noiseless PUのHot(白)が付いている所にLace Sensor PUのHot(橙)を、Noiseless PUのCold&Gnd(黒)が付いている所にLace Sensor PUのCold(白)とGnd(緑)を繋いで、味見をしてみる。
  • どうしてもLace Sensor仕様の(昔と同じ仕様の)Blackieにしたくなって来たら、Volume PodをS-1スイッチに交換する。
という段取りで良いかなぁ、と。でもこれ全部Blackie(黒)で試した後、新Blackie(たぶんTorino Red)で再現するのか? 流石に引くなぁ。というか、ただただ面倒臭いぜ。

それと、ひとつ気になることに、以前Blackie(Noiseless PU仕様)のVolumeポッドを交換した時の記録写真を見ると、上のFender USAの(Lace Sensor PU仕様のBlackieの)結線図とは、TBXに付いている抵抗の位置が違うような気がするんですよね。でも、写真では配線がジャマでいまいちハッキリしないし。作業をする前にもう1回手元のBlackieのピックガードを開けて、中の部品の配置をよ~く観察してから考えをまとめることにしよう。きっと、それがいい。



さて、ここで、根本的な疑問。

果たして、新品のギター(しかも¥200kクラスの中~高級と言えるギター)を買うなりすぐ改造なんてしてしまって良いものなのだろうか?

自分としては、色々確認して、それでもOKと判断出来たら…、と考えているのだが(だからこそ愛機Blackie(黒)を実験台にして――勿論その後はフランケンシュタインのままにせず、ちゃんと復旧する予定も考えているのだが)

だが、今回色々とネットを彷徨った経験を通じて、ワタシは驚くべき事実を知りました。それは、(軽く¥200k~500k位であろう)高級ギターの新品や、長年連れ添ったウェポンを、容赦なく改造しているツワモノが少なからず居て、その勇気(蛮勇?)を惜しげもなくブログで公表しているというコトです。しかもその改造たるや、ボディへの加工が必要なものだったり(穴あけ加工なんて甘っちょろい方で、トレモロを変えたりアクティブ回路を追加するためにキャビティを追加したり、背の高いPUを入れるためにキャビティを深くしたりすることもザラにあるようです)、…その勇気というか何と言うか…には本当に驚かされます。道楽もココまで出来れば立派だよな。うーん、ワタシにはソコまでの勇気はありません。加工するのはせいぜいピックガードだけです。(実はストラップピンをロック式に交換するのさえ躊躇われるのです。。。)

Fender Japanのギター用のピックガードにFender USAのギター用のパーツを取り付けるには穴をちょっと広げる必要があるのですが、それだけの為に、ワタシはホームセンターでリーマーを買いました(プラスチック加工にここまで気合入れる必要は無いのかも知れないけど、でもリーマーで丁寧に作業すればセンターずれとかは殆ど起きないとか、一応考えてのことです)。でも、あるツワモノは「どうせ隠れる所だし、半田ごてで溶かした」とか(それじゃセンターずれちゃわないか?)、「PU交換をしたんだけど、Ass'yに入っていた抵抗やコンデンサを繋ぐ所がよくわからなかったので、○○(チョット違うタイプのギター)の結線図を見て、それと同じ所に付けました」とか(それってチョット違うタイプの音になっちゃわないか?)、なんかもうやることがすげーワイルド。どうやら、分かっててやっているんじゃないみたいなんです(ちゃんと分かってて無茶するオトナはワタシ大好きです、良い友達になれそうな気がします)。よく分からないけど、とりあえず目的を達成しようというパワーが凄いんです。「ロックな奴」ってこういう人たちを指すのかも知れません。ワタシにはとても真似できません。

ええ、ワタシは小心者です。小心の小市民で結構ですよ、、。

え? 誰ですか?!
ワタシのコトを「石橋を叩いて叩き割る奴」なんて言っているのは!


(爆)






まーそんな話はとりあえず置いといて。今日のお楽しみ。

「One More Car, One More Rider」ツアー(2001)の映像より。
すんげー彩色のBlackieを弾いています。

アップ映像を見ると、(「Noiseless」の字はよく見えませんが)ポールピースの見えるPU、つまり現行のNoiseless PU仕様のBlackieです。

で、Clapton師匠、相変わらずフロント+センターのハーフトーンで弾いています。それと、すんげー細かい話ですが、ポールピースの高さ調整が各弦の高さに合わせたRからズレていて、(特にフロントとリアのPUで)2弦だけポールピースが引っ込めてある辺り、定番の調整方法ですね(おっと、これ某リペアマンご本人からの受け売りなんですけどね/笑)。DVDとかBDって、奏者の指使い等は勿論、PUの選択とか、運が良い時にはこういった器材の調整状態まで見れるのが良いですね。

一応この絵の出典元。
Eric Clapton「One More Car, One More Rider Live on Tour 2001」DVD

このDVDでClapton師匠は、Blackie(色はBlackどころかサイケデリック)の美味しい所を出しまくった弾きっぷり。リズム隊もSteve Gadd(Dr)+Nathan East(Bass)と鉄壁。もーすげー楽しいライブです。で、CD版に入っていない曲もあったりします(CD版には無い曲もありますし、CD版では曲の途中をカットする編集をされた曲もあるようです…ってCD聴いてもどこが編集された箇所か判らないのも違う意味で凄いですけどね)。このDVD、大きな画面で見ていると、本当にライヴ会場に居るような楽しい作品になっています。


サイケと言えば、2001年以降は何度かサイケペイントのBlackieを使っていますね。上の1本もそうですが、違うペイントのサイケBlackieを使っているClapton師匠が表紙になった本(DVDブック)もあります。

「エリッククラプトン デビュー50周年記念」

サイケと言えば、ClaptonはCream時代にサイケペイントのGibson SGを使っていました。以下はそのレプリカ品の写真。ボディ表側は勿論、ピックガードもボディ裏のキャビティの蓋もネック裏面もペイントされちゃっています。

サイケデリックペイントのGibson SG

細かく見れば見るほど凄い。てゆーか、なんかもうアブナイ。身近でいきなりこんなギター見かけたら腰抜かすかも。突き抜けているというか、いやむしろ逝っちゃっているというか。ギターの神と呼ばれた人は、若き頃から武器(ウェポン)も神だった、…という所か。

で。このサイケなSGのレプリカ、日本にも結構入って来ているようですが、有名どころのオーナーは野村義男さんですよね。もし自分が持っていたとしても、弾くだけ・メンテするだけでペイントがどんどん剥がれて行ってしまう気がするので、とてもじゃないけど触ることなんて出来ません

ちなみに、このGibson SGの絵は「Gibson "Fool" SG Eric Clapton」辺りのキーワードで検索すると、すげー詳細な絵がバンバン出てきますよ。

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