2016年12月11日日曜日

iPad Pro+Smart Keyboardの不具合で銀座通い?

寒いですね。飲み物もホットが増えます。朝はホットコーヒーでスッキリお目覚め。晩酌は(毎晩じゃありませんが)芋焼酎のお湯割り(焼酎:湯=3:7)。寝る前はホットミルク(これはほぼ毎日、時々少量ココアを入れます)

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iPad Pro (9.7インチ)を購入、色々使っていますが、何度も不具合に遭遇しました。何度か本ブログに書きましたが…。
同じような不具合が何度も起きたので、書くのが面倒臭くなってしまいました(2ヶ月以上報告していませんでした)。が、毎月のようにアップルストア銀座の4F、Genius Barに通っていました。交換品の在庫が無かったりすると、翌週出直しです。銀座通いは昨日で打ち切りにしたいトコロですが、Smart Keyboardは色々と問題(構造上の脆弱性?)を抱えているアクセサリーかも知れません(でもサードパーティ品では使ってみたいと思うキーボードが無いんですよねぇ)
  • Smart Keyboardが使えない期間が長かった為か、ソフトウェアキーボードの入力がだいぶ上達しました(笑)。
結論から書いてしまうと、
  • iPad Pro 9.7インチ 128GB スペースグレイ…1回無償交換
  • Smart Keyboard…3回無償交換
です。えっ? iPad Pro本体も交換なの? な感じですが、Smart Keyboardの不具合が原因で、iPad Proの電源コントローラの辺りも壊してしまったようです。お預かり~検査~交換、と相成りました。安くない製品を、Appleさんには多謝です。

全て無償交換というAppleさん、神対応と言うほか無いのですが…、その前に。何度も壊れないで下さい。
  • Genius Barはすぐ予約が一杯になってしまうので、Smart Keyboardが使えない日が多くなってしまいます。Smart Keyboardの実稼働率は5割を切っていたのではないでしょうか。
    • 不具合時にスピード解決したいなら、1週間前に予約しないと埋まってしまうGenius Barではなく、引取修理を依頼した方が良さそうです。
  • 自宅~銀座の交通費で、Smart Keyboardの新品を買ってもお釣りが来ます(笑)。
    • 交換品の在庫が無くて翌週末再び銀座へ…も度々。何度銀座通いしたことでしょう?
    • 某友人に「また銀座~?」と呆れられてしまいそうです。
  • 不具合の発生状況、使用条件(使用環境や作業内容、Smart Keyboardの開閉頻度など)をA4×数枚(写真つき)にまとめて持参したからでしょうか、担当Geniusさんは大変協力的でした。
    • このレポート、「製品の不具合に関する非常に貴重な情報なので写真を撮らせて頂いても宜しいでしょうか?」「どうぞどうぞ。お渡ししてしまっても構いませんよ?」
    • iTunesやMacで「?」なコトをついでに教えてもらったりもしました。それを件のiPadで書き取っているワタシ、冷静に考えると、相当重度なApple製品依存症(笑)。
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という訳で、今日(本当は昨日)の写真。折角の銀座なので、ヤマハさんとか山野楽器さんとか伊東屋さんとかドトールさんとかにも行きました。伊東屋・万年筆売り場のPARKERの担当者さんが実はLAMY SAFARIのコレクターだったとか(ペンもインクも楽しい色が多いんですよね♪)。PARKERの「第5のペン」インジェニュイティ<http://www.parkerpen.com/ja-JP/ingenuity>の試し書きもさせて貰いましたが、非常に出来の良い、細いサインペンという感じでしょうか(インクが水性なのに速乾性だとかボールペンよりタッチがスムーズだとか売りポイントはたくさんあると思いますが、リフィルが高いのが難点でしょうか)。筆記時のタッチは万年筆(ペン先が18Kとかの良い物)に軍配が上がるでしょう。

そんな銀座の街並み、ハロウィンが終わるなり早々にクリスマスっぽくなっていました。12月も中旬に入る所なので、今ならアリでしょう。歩行者天国が終わる17:00少し前に撮影です。

日本橋側から

新橋側から

街灯が一部クリスマス仕様に。

こんなイルミネーション?も。

クリスマス仕様の銀座、毎年見ている気もしますが(どんだけ銀座好きなのよ>ワタシ)、まあ恒例行事ということで。

2016年12月4日日曜日

電池液漏れ→マウス昇天(涙)

師走です。色々なことが片付いておらず、眉間にシワっす(?)。

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BOSEのノイズキャンセリングヘッドフォンの電池(単4×1)が切れました。とりあえず手持ちの在庫品が無かったので、今使っていない他の物から電池を抜いて使うという貧乏くさい作戦を実行(笑)。で、暫く使っていなかったワイヤレスマウス(Microsoft Arc Mouse)の電池カバーを開けたら…、

電池が液漏れしていました。
マウスの電気回路も死亡(涙)。

このマウス、畳むことができて(でもあまり小さくならない/笑)、開くと電源ON、閉じれば電源OFF、USB式の受信機を納める凹みが付いていて、結構便利だったんだけどなぁ。

開くと電源ON状態。

閉じると電源OFF。
あまり小さくならない(笑)。

受信機をお腹に収納。
卵を抱えた海老みたい(笑)。
尻尾を畳んだ状態が特に…。

このマウス、職場に持ち込んで使っていた私物なのですが、使い心地が良く、畳むだけで電源OFF、そのまま抽斗(ひきだし)に放り込んでおける!という辺りも気に入り、色違い(赤)を追加購入→こちらを職場用に(勝手に「シャア専用マウス」と呼称/笑)。で、黒色は家に持ち帰っていましたが、モバイルPCだとちょっとした用はタッチパッドで済んでしまうので、マウスの放置時間が長くなるんですよね…。
  • 赤色なので「シャア専用」と呼んだらコレが何人かに気に入られ、真似されました。でも本当は、「中隊長(課長?)以上の専用機ですよ」みたいな(笑)。一時期は同じマウスを使う人が何人かいたので、他と区別しやすいようにワタシの赤Arc Mouseは目印付き(ただのシールですが)。この辺りもシャア専用っぽいですね。この「シャア専用マウス」を使った時の作業効率は勿論、通常マウスの3倍になります(←大嘘/笑)。
  • ちなみに発売されたカラーラインナップに緑はありませんでしたが、青がありました。ということは、Arc Mouseはザクではなくてズゴック、あるいはゲルググなのでしょうか…(昭和なネタですみません)。
…にしても。不注意で(電池を入れたまま長期放置)無用な殺生をしてしまいました…。

Windows PC用ワイヤレスマウス。
なぜかMicrosoft製ばかり。

左から順に:
Arc Touchは平たくなるので鞄に入れておく用(USB式受信機は磁石でマウスのお腹にくっつくのですが、鞄の中でよく落ちるので弱粘着性テープで補強固定…って買った時に付いてきた袋をすぐ失くすからこうなったのですが/汗)、3500は自宅用(Arc Mouseが行方不明になった時に購入、安い物だからと粗雑に使っているけどナカナカ壊れません)。機械式のスクロールホイール、Arc Touch等のタッチスクロールよりも微妙な動きがしやすいので、CAD作業などに向いているんですよね。

何はともあれ。近日中に単4電池の束売り品を買っておかないと…。

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以下余談:

Microsoftのページを見ると、mouseの複数形がキチンとmiseになっています(気づいた時はちょっと笑いました)。ところで、コンピュータ用のマウスというデバイスが現れた当時は「mouth」「mouse」の両方の表記があった気がするのですが(入力装置という意味では「mouth」の方が適切な気がしますケド)、あっという間に「mouse」に統一されてしまいました。当時は有線式だったので、このケーブルがネズミの尻尾に似て見えたのかも知れません(本当にネズミの形をしたマウスも売られました)。ワイヤレス化で“尻尾”は無くなりましたが、名称は「mouse」のまま。尻尾の無さはハムスター以下?(笑)

2016年11月23日水曜日

読書? 毒書?

今日は寒い祝日でした。明日11/24(木)は首都圏で大雪という予報です(都心で積雪すれば観測史上初だとか…色々と影響が出そうなので、準備と用心が必要かも知れません)。今日、床屋さんの若旦那が前の休み(理髪店は月曜定休が多いですね)にスタッドレス・タイヤに履き替えるつもりだったところ、ビールの誘惑(笑)に負けてしまったので、急遽、今晩寒空の下で履き替え作業になりそうだと嘆いていました。ちなみにワタシは既に履き替え済み。

それにしても、この時期散髪すると寒いです。週末は風邪で寝込んでいるかも?(笑)

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大学の頃(特に学部3年~)、時々交際費・食費を削って教科書を買ったものです(理工系は高価な専門書が多くて経済的に大変…医学系の人はもっと大変でしょうけど、特にヤバイのが新学期の始まる4月と10月でした/涙)。教科書の一部(20~30冊くらい?)は文系就職した先輩などから貰った物ですが、その他の殆どがバイト代をつぎ込んで買った大切な本。今では役に立ちませんが、どうしても捨てられません(絶版になってしまった物も多いので、なおのこと捨てられません)。これらのうち、特に固体物理学や物理化学の教科書は“通読”というより“耽読”したものです(よく持ち歩いていた本は、雨浸み等で傷んでいる物も多いです)。社会人になってからも何度か見直す必要に迫られ、中でも『ファインマン物理学』の和訳5冊のうち、「Ⅲ.電磁気学」と「Ⅳ.電磁波と物性」の2冊は何度か通読しています。
  • 原著は3冊…Ⅰ.力学、Ⅱ.電磁気学、Ⅲ.量子力学
  • 和訳は5冊…Ⅰ.力学、Ⅱ.光・熱・波動、Ⅲ.電磁気学、Ⅳ.電磁波と物性、Ⅴ.量子力学
この「Ⅳ.電磁波と物性」、ワタシが社会人になった後に「増補版」が出ていたのですね。原書発行が1963年、その50年後も教科書として通用しているって凄いです。さらに、原著者R・P・ファインマン教授(1918-1988)の没後10年以上、和訳本初版発行後30年以上経ってから、未訳部分(和訳本に当初入っていなかった箇所)を翻訳して増補版を出す訳者・戸田盛和氏と岩波書店の根性も凄いです。ちなみにR・P・ファインマン教授については面白いエピソードが多いのですが、今日の本題ではないので申し訳ありませんが割愛させて下さい(ネット上にも多数のファンサイトがありますし、これらについては紹介しなくてもご存知の方も多いでしょう)

少し前に、この増補版の存在を知り、(本当は買い換える必要など無いのですケド) Amazonさんでポチッとしてしまいました(笑)。折角なので、久しぶり(十数年ぶり)に通読しようとしたら…これが非常に面白い! 電磁波解析や固体物理学の話がテンコ盛り。要するに、私の好きな分野。邦訳にやや難ありですが(訳者が専業翻訳家でなく物理学の先生なので仕方がありません)物理学の教科書ってこんなに面白かったっけ? 学生の頃はとにかく試験対策が先で、楽しいばかりではありませんでしたが、『ファインマン物理学』は読み物として読んでも面白いです

今耽読している教科書はコレ。

今現在、仕事にも生活にも殆ど役に立ちそうもない本なので、単なる趣味の読書。でも脇にレポート用紙と筆記具を置いて読み進めると…つい寝るのが遅くなります。ワタシにとって、このテの本は導眠剤の効果は全くありません。というか、寝る前は避けなければ生活に影響の出る悪書(笑)。ワタシにとっては教科書というより狂歌書(?)、毒書の晩秋です。

※上に「仕事にも生活にも役に立たない」と書きましたが、一部嘘です。ファインマン先生、ごめんなさい。正確には、知らなくても実生活上困らない人も多いけど、知っていると色々なことへの理解が深まり、新しい物の設計を考えたり、何かトラブルがあったときの対処が早くなったりと、仕事や趣味に何かと役に立ったりします。
  • 「AC回路」は、たとえばエレキギターのツマミの部分の部品配置を理解するのに役立ったりします。Volumeツマミはただの摺動抵抗(可変抵抗)。ToneツマミはCR回路(コンデンサ+摺動抵抗)で、Toneを落とす≒ピックアップの信号のうち高周波成分をコンデンサ経由でGNDに逃がし、低周波成分だけが出力されるようにする、です。コンデンサの容量や抵抗値がわかっていれば、具体的にどのような周波数特性を持つのか計算もできます。あと、簡単な電気回路だったら「何をする回路か」が理解できるようになりますし、どの部品を付け替えると特性がどう変わるかがズバリ分かるようになります(仕事にも趣味にも役立ちますね)。あと、デジタル通信が高速化してきて、電気回路の「実効インピーダンス」が問題になっていますが、これが原書発行1963年(53年前!)の本書に既に載っています。
  • 「矩形導波管」を細く丸く作ったガラス繊維は通信用光ファイバ。「共振器」はラジオに使われているチューナ、無線通信機器にも当然使われています。ブロードバンド時代を支える屋台骨は、光ファイバと無線による通信技術ですよね(通信インフラの中では送受信局・中継局にあるスイッチング装置が一番複雑な物だったりしますが、それもこれらの技術を高度に集積した小難しい(笑)装置です)。
  • 「固体物理」は、色々な材料の性質などを理解するのに結構役立ちます。たとえば、金属の電気的・磁気的・機械的な性質とか(加工や熱処理でどうして特性が変わるのかとか)、ガラスの屈折率とか、半導体デバイスの動作原理とか、…etc. etc.。
  • 但し、教科書中にに出てくるヘンテコな難しい方程式を理解するのはちょっと大変です。複素数の偏微分方程式とか、行列の中に行列が入っている!?(テンソル)とか、高難度な脳味噌の体操でしょうか。相当気合いを入れないと頭がパンクしそうになります(笑)…学生の頃は難しいというよりもただ面倒臭いだけでしたが…脳の高年齢化を実感している今日この頃(涙)。
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ところで、このブログ(Blogger.com)のインタフェース、最近色々変わったようです。Googleさんの他のサービス(Gmail等)とあちこち共通化されたみたいですね。特に困っている訳ではありませんが(それっぽい所をツツいているうちに何とかなるものです)、でもまだ何か慣れないデス…。

2016年11月13日日曜日

iPhone/iPadの画面を録画する方法(備忘録メモ)

昨日書いた記事のマクラは「寒いっ!」でしたが、今日は寒すぎず過ごしやすい日でした。それとも、最近サボっていた自転車に乗り、チマチマ買物とかしたので、落ちていた代謝が戻ったのかも知れません。…って、そんな急に戻るわけありませんよね(笑)。
  • 東西2駅分くらいの範囲なのですが、何往復かしました。いわゆる「サイクリング」と比べると全然短い距離ですけど。で、この位の距離だと、車を使うほどの距離でもありません。かと言って、自転車で運べる(背負える)量にも限りがあります。その結果として、行ったり・来たり・帰ったり。先にキチンと考えておけば、もう少し効率的に回れたかも知れませんが、軽い運動になったので、まいっか(笑)。
  • 最初の出走を防寒対策バッチリにしたら、予想以上に暖かい(つーか防寒装備で暑い)。2度目の出走(?)は軽装備。…最終出走は日没後だったので少し寒くなって来ましたが、軽い防寒装備でも大丈夫でした。
  • 今の下駄バイク、スタンドが無いんですよね。買い物にはチョット不便。でもカーボンフレームだから(フレームを締め付けると簡単に割れる)、ポン付けできるスタンドが無いんですよね。
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閑話休題。

Windowsユーザ(Macは持っていない)の友人が、iPhoneの画面表示を録画したくなったそうです。ネットでちょろ~んと調べて、早速試してみたとのこと。この方法は大きく分けて2通りあります。
  1. PCとiPhoneをUSB-Lightningケーブルで接続した状態で、画面表示を録画するツール
  2. iPhoneのAirPlayを利用するツール
    • AirPlay…iPhone/iPadの画面表示をTV等の画面に無線接続(ワイヤレス)でミラーリングする機能。Apple TVが代表選手。Apple TV以外でも、Windowsで画面・音声を受け取ることが出来るようにするソフトウェアがあるようです(※後述)。
この友人氏、前者に属するフリーソフトを見付けたので早速使ってみたとのこと。…ですが、色々余計な物もインストールされてしまったみたい!と手遅れの状態になってから泣きついて来ました。出所の怪しいソフトを安易に使うからそうなるんですよ! 余計な物の削除(駆除)はアドバイスをしただけで、あとは自力で対処して貰いましたが、相当苦労したようです(合掌)。
  • PCの修復作業も込みの時は、焼肉1回くらいオゴって貰っても良いですよね? 食べ放題の安い店でも構いませんが、出来ればビール付きで(笑)。
…という訳で、これまで自分ではやったことがありませんでしたが、iPhone/iPadの画面を安全かつ確実に録画する方法をちょっと調べてみました。

結論。Macがあれば超簡単♪です。

◆iPhone/iPad単体でやりたい人

いくつかの方法あるようです。が、いわゆる「脱獄」をして非正規Appを使う方法は全くオススメ出来ません(Appleさんの保証が受けられなくなる等、リスクが高すぎます)。「脱獄」なしに画面表示を録画するAppも幾つか存在するようですが、調べてみたところ、このAppの出所がビミ…(モゴモゴ)。試してみたい方はどうぞ。ワタシは出来れば使いたくないです…。

◆Macを持っている人

Appleさんがサポートしている「正規の方法」を、具体的手順込みで示します。

MacにiPhone/iPadをUSB-Lightning接続ケーブルで繋ぎ、QuickTime Playerを起動します。QuickTime Playerは(設定変更していなければ) Dock上の見える場所にはありませんが、Launcpad経由で起動することができます。

DockのLaunchpadをタップ
※マウスカーソルを乗せているので「Launchpad」の吹き出しが出ています

Launchpadをタップすると、Dockにないソフト/ツールも一覧表示されるので、ここからQuickTime Playerを選びます。

これがQuickTime Playerのアイコン

QuickTime Playerのメニューバーから「ファイル」→「新規ムービー収録」を選択します。

「新規ムービー収録」を選択

収録画面が開くと、最初はFaceTimeカメラ(Mac本体に付いているカメラ)が選択されます。ここで、録画ボタン脇の下向き矢印から、カメラ・マイクともiPhone/iPadを選びます。

録画ボタン脇のメニューでカメラ&マイクを指定
※これは既にiPadが選択されている絵です

録画ボタンを押してから停止ボタン(同じ場所)を押すまでの間、バッチリ録画されます。これに名前を付けて保存すれば、動画ファイル(*.mov)が完成です。これで万事OK♪
  • 古いMacOSに付属しているQuickTime Player (無償版)には、「新規ムービー収録」の機能は無いようです(グレーアウトしています)。これを選択すると、購入を勧めるポップアップが出て来ます。ここで「詳しい情報」とか「今すぐ購入」のボタンを押すとブラウザが開き…って、「このページは表示できません」になります(存在しないURLを開こうとしているっぽい)。何やってるんですかAppleさん!
ちなみに、「高画質」モードでは、*.movファイルは1,600×1,200ピクセル。相当のCPUパワー、メモリ、ディスク容量を必要とします。ワタシのiMac (2013年購入、Core i7/4コア/3.1GHz、メモリ16GB)では特に問題なく録画出来ましたが、別の作業と同時進行では少々キツイかも知れません。
  • iPad Pro 9.7インチの画面表示は2,048×1,536ピクセル
  • 録画されて出来る*.movファイルの解像度は1,600×1,200ピクセル
ちなみにこの*.movファイル、解像度が高いため、何世代か前のマシンでは再生するだけでも問題が起きます(コマ落ちが発生して動きがカクカクになります)

…と、写真と文章だけ書いていてもツマラナイので、動画も載せておきます。当ブログ(Blogger.com)の仕様に合わせ、320×240ピクセル・25フレーム/秒と大幅に画質を落としていますが、雰囲気だけでも伝われば良いな~です。なお、Blogger.comの仕様で、ファイル形式も*.flv (Flash)にされてしまう為、iPhone/iPad/iPod touchではデフォでは再生できません。なぜか一部Androidスマホでも再生できないようです。あれれ、このBloggerって、Android OSの開発元・Google (Alphabet)の傘下でしたよね…何やってるんですかGoogleさん? 要するにキチンと再生できる環境と言えるのはWindows PC/Macのみっぽいです)。スマホで御覧の皆様、申し訳ありません。動画を見てみたいという方は、PCかMacで見て下さい…あるいは直接御連絡を頂けましたら(口頭・電話・メール・SNS・当ブログの連絡フォームなど種々受け付けます)、クラウド(公開)のURLをお伝え致します。

こんな風に録画できます(画質低くてスマヌ)

動画が見られない皆様のために、参考程度ですが、スクショも載せておきます。元ファイルは1,600×1,200ピクセルですが、編集の都合により800×600に落としてあります。

動画のスクリーンショット
この対戦相手、名前もアバターもパンチが効いている(笑)

この画質で滑らかな動画処理をこなすiPad Proって凄(すげ)えな(ペッタンコなボディだけどとってもパワフル)。これを楽々録画できるiMacや、この動画を通すことが出来るLightning I/Fも凄いのですが(たった8端子…この場合Mac側はUSBなので実質5端子だけ…でどうやって通信しているのでしょう?)

ちなみにこの*.movというファイル形式、元はMac向けフォーマットですが、今では(出所がキチンとした)ソフトでWindowsでもちゃんと再生出来ます(Windowsに標準でついてくるMedia Playerで普通に再生できます)。また、(こちらも出所がキチンとした)ファイル形式変換ソフトも多種出ていますので、必要に応じてこれらを使うのが良いと思います。

◆Windowsな人

USB-Lightning接続、AirPlay、いずれについても色々なフリーソフトが出ています。が、どうにも出所の怪しいソフトが多いようです。余計な物を一緒にインストールさせないスキルを持っている人は別として、大抵の人は手を出さない方が無難でしょう。ワタシも手を出しません(Macで用が足りるので面倒なコトはしたくないというのも大きな理由ですが)

で。Windows用QuickTime Playerでも、Macと同じことが出来るのでは? と試してみました。が、無償版QuickTime Player (現行バージョン7.7.9)は、上記「古いMacOS付属のQuickTime Player」と同じ状態になります。録画機能無し、QuickTime Proの購入を勧めるポップアップで「詳しい情報」とか「今すぐ購入」のボタンを押すとブラウザが開き、「このページは表示できません」。何とかしてくださいAppleさん!

という訳で、Macを持っていないけどチョットだけ試してみたい人は、友人・知人のMacユーザを頼るのが良さそうです。が、本格的にiPhone/iPadの画面を録画したい人にとっては、Macを買うのは充分アリな投資だと思います(決して安くはありませんけどね)ワタシとMac仲間になりませんか?

◆電気マニアな人

iPhone/iPadの画面表示は、Apple純正のLightning-VGA/Lightning-HDMI接続ケーブルを使って、プロジェクタやTVに映すことができます(この接続ケーブルは持っていると何かと便利)。ということは、それなりの道具を使えば録画できる筈です。ちょっと検索しただけでも、ビデオキャプチャボードとか種々の方法があるようです。

…とか何とか出来るスキルの持ち主にとって、こんな寝惚けたブログ、何の役にも立たないでしょうけど(自嘲)。

ところで。レースゲーム等をプレイしている画面を、このLightning-HDMI接続ケーブルを使ってデカい画面に映すと迫力満点です(VGAは画質劣化でかなりショボくなるので、HDMIの方をオススメ)。でもこの表示、微妙に遅延が発生します。アクション系・シューティング系のゲームで勝ちに行く人は、iPhone/iPad本体の画面を見てプレイした方が良いかもしれません。
  • AirPlayについては、対応機器(Apple TV)を持っていないので何とも…。でもWi-Fiに乗せての伝送なので、これもある程度の遅延はあるでしょうね。それに、電波状態によっては(Bluetoothも含む他の機器からも影響を受けて)伝送品質が劣化する場合もありそう…、な気がします(未確認なのでナンとも言えません)。
◆補足:上の動画&スクショについて

上の動画&スクショは、バンダイナムコエンターテインメントの「ドリフトスピリッツ」のプレイ画面です(通称“ドリスピ”、iPhone/iPad/Androidスマホ対応;リリースから3年経ちますが、今でも人気のゲーム…って書いているワタシ、実は先月始めたばかり/笑)。レースゲームの体(てい)をなしていますが、レース中にユーザが操作するのは
  1. スタート時に適度にアクセルを吹かし、エンジンの回転数を適度に保つ
  2. コーナー(カーブ)の入口と出口で、ハンドルを切る・戻すタイミングを入力
  3. 必要に応じてニトロ(N2O)を投入して急加速する
だけです(1., 2.は画面右下、3.は左下のタッチ、あとはスマホ/iPadが勝手にやってくれます)。要するにタイミングゲームです。獲得したコインやチケット等を使って車をグレードアップして行くシステムは、PlayStationの「グランツーリスモ」シリーズなどと似た形です(繰り返しプレイしているうちにインチキでトンチキな車が作れてしまう辺りも似ています/笑)。ネットゲームなので、時期ごとのイベントやプレゼントがあったり、ネット上に走り屋仲間を作れたり(仲間を作った方がコイン・チケットの獲得に有利)、ゲーム内容が自動的にアップデートされたりします。バトル(1対1でのレース)のプレイ自体はとても単純ですが、車のセッティングに凝ることが出来たりして(パーツ別にグレードアップするシステムなので組み合わせにも工夫できる)車好きは熱くなれるゲームです。ちなみに仮想通貨の購入やSNS投稿でコインを追加できるシステムになっていますが、フトコロに余裕のないワタシは無償で出来る範囲で楽しんでいます(消費意欲を刺激する、よく出来たシステムですけどね)
  • 【余談】 YouTubeで「ドリスピ」等を検索すると、非常に上手な人のプレイ動画がたくさんヒットします。検索キーワードに車種名等も加えると、自分と同じ車の人のプレイも見られます。非常に参考になりますが、格の違いを見せつけられて凹んだり。こういう楽しみ方もありますが、自分自身がガソリン待ちでプレイ出来ない間はYouTubeで“勉強”…とかやり始めると、なかなか抜け出せない魔の循環にハマります(笑)。でもあの高レベル(車のグレードも操作スキルも)、一体どれだけの時間とお金を注ぎ込めば到達できるのでしょう…?
え゛、ワタシ、ゲームが超下手ですと?(←発音は「ッチョ~下手ぁ?」とイヤな感じ) 巧くないのは認めますよ、ええ(操作タイミングが所々イマイチな上に、車のセッティングも足回りがエンジンパワーに負けているとか問題が…)あまり巧くないので、アバターとかは出来るだけ馬鹿っぽいものを選んでいます(上に貼った動画では、アタマの方では右上、ラストで左に表示されています)。この動画では、レース相手もキャラ立ちしたちょっとアホっぽい奴(←こーゆーの結構好きなんですケドね/笑)。…それにしても。“下手”の前に“超”とか付けないで下さいよう~(涙)。誰ですか、じゃあ“ド下手”って言い換えて来る人は?(泣) (←発音は「ンドッ下手ぁ?」と、これもイヤな感じ)


↑これは個人的な苦情デス。…ネタにしちゃって申し訳ありませんケド、Windows PCにマルウェア仕込まれた誰かさんのことですよ!(爆)

ちゃんちゃん♪

2016年11月12日土曜日

Google翻訳にニューラル・ネットワークが実装されたって?

寒いっ! (←今日のマクラはこれだけ/笑)

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昨日くらいから、あちこちでニュースになっていますね。

という訳で試してみました。以下のような感想を持ちました。
  • 語彙量と表現力が不十分なことが目立ちますが、概要は概ね正しく翻訳できることが多いようです。世界中のユーザが使うたびに「学習する」翻訳装置なので、いずれもどんどん改善されて行くでしょう。
  • 日本語のような非論理的な言語と、英語のような論理的な構造を持つ言語の間での自動翻訳でも、ある程度は主語・目的語が補われ/削除され(←従来の自動翻訳はココが非常に弱かった)、ソコソコ自然な文章が作成されるようです。
  • ただし、この補われ/削除される過程において、文章の一部が丸々消えてしまったり、誤った語が補われることにより、致命的な誤訳を起こす様子もしばしば見られました。
言語構造(論理性など)・人々の思考方法・人々の常識が違う世界同士で「完璧な翻訳」などあり得ませんので、そこは割り切って使うのが良いでしょう。この言語間(日本語と英語、など)の論理構造の違いを意識し、入力前の文章を整えてやれば、以前よりずっと高い精度の翻訳をしてくれるようになったと思います(これは、たとえば英作文時、和文原文をする際に用いると非常に有効な手法でもあります)

この辺りをキチンと分かった上で使えば、「かなり使える翻訳装置」になっていると思います。

たとえば日本語を英語に翻訳する際には、日本語で曖昧になりがちな
  • 時制、単数/複数、定冠詞・不定冠詞の違いを明確にする
  • 論理の流れが明確になるような文章構造にする
  • 句読点や括弧を有効に使う
あたりを工夫すると、けっこうマトモな翻訳になるようです。また、
  • 1文1文を短めに区切り、各文の関係を接続詞で明確にする
のも非常に有効です。たとえば、入力側をこんな風に整えてやると(日本語としてはカナリ不自然ですが、各単語と文章単位の掛かり合いを明確にしています)

①日本の有名な文学作品の英訳 (原文を整えています)

入力例①(和文)

まぁこれ位手を入れないと、正しそうな英語は出力してくれないということで。ここでも、たとえば「おじいさん」では「old man」なのか「grandfather」なのかわからなくなるので、「老人」。「おばあさん」は「老女」。時制も全て過去形にしています。句読点ひとつで英訳が結構変わっちゃうので、そこも工夫しています。…と苦労(でもないか)をすると、出力はソコソコ正しそうな英語になってくれます(まだ納得しきれる物ではなけど…もういいやっ!/笑)「どんぶらこ、どんぶらこ」の所だけ、どうしても英語に出来ませんでしたけどっ!(笑)

出力例①(英文)

上の翻訳へのリンク:
  • このGoogle翻訳(文章付き)に飛ぶリンクですが、「学習する翻訳装置」なので、皆様が御覧になる時は、当ブログとは出力(英訳)が少し異なっているかも知れません。
②論理構成のしっかりした日本語の英訳(原文ママ)

最初から論理構造のしっかりした日本語の場合、原文ママで概ね正しそうな翻訳をしてくれます。

入力例②(和文、数字をアラビア表記に変えた他は原文ママ)
出典:加藤周一「日本文学史序説〈上〉」(筑摩書房、1999/04), p. 25

出力例②(英文)

上の翻訳へのリンク:

んー、何か微妙に間違っている気もしますが(幾つか単語が消えている?)、このレベルなら修正はさほど難しくないでしょう。

口語表現については面白い?微笑ましい?です(感嘆詞に対する翻訳は結構ダメダメですねえ/笑)。コテコテの方言(日本語の多様性)への対応はイマイチですが、でもそこそこ翻訳してくれるようです(以前よりはるかにマシになったような)。以下、サンプルその③・④。面倒なので(笑)スクショ無し・Google翻訳へのリンクのみで行きます。

③関東エリアでありそうな口語表現の英訳

④関西エリアでありそうな口語表現の英訳
関西弁がおかしい点については勘弁して下さい。

なお、「クソッ!」とかの乱暴な言葉を入れると、公共の場に相応しくない英語表現が出てきます(ハリウッド映画などではありがちな表現なのですが、少なくともビジネスやあまり親しくない人との会話では避けるべき表現だと思います)。ご利用は気をつけてたいですね。

次は、英文和訳、Webページまるまるやってもらいましょうか。

⑤英語作品のWebページ和訳
言っていることはある程度わかりますが、意味不明な所も多いです。作品の味わいも全くありません(笑)。これは当然、日本語に翻訳するために書かれた(翻訳しやすい形に整えた)英文ではないからです。

では、もう一丁!

⑥英語作品のWebページ和訳・その2
フランス語原作の英語訳を入力に使ったからでしょうか、それとも作風の為でしょうか、何を言っているのかさっぱりわかりません(笑)。

まぁGoogle翻訳さんには、もっと勉強してもらい、より便利な翻訳装置になってもらいましょう。

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後半ちょっと暴走しましたが、本題に戻ります。

今後の語学教育(特に最初の外国語=英語=で)は、言語間の論理構造の違いを学び、翻訳ソフトを使いこなす手法を学ぶ、という部分に重点がシフトして行くかも知れませんね。教育する側(学校・塾)がそのように意図せずとも、学習する側(生徒)がどんどん自動翻訳に依存するようになって行くのは間違いないでしょう。ただ、翻訳装置の出す訳文が正しいか否かを判断する読解力(いずれヒアリング力も)は必要ですから、語学力が不要になる日は当分先でしょう(書く/話すのは母国語が中心になって行くでしょうから、外国語のライティング力・スピーキング力の重要度は下がっていくかも知れませんが、文章の論理構成力は必要です)。翻訳装置の力を借りるのがどんどん当たり前になって行き、語学教育/学習の本質すら変わってしまう気がします。

翻訳業の方々はこれからは、従来よりも「腕の見せどころ」が増えるでしょうね。専門用語などは機械はすぐ学習してしまいますが、言語間の論理構造・文化の違いを超えて、解り易く伝えるというのは、機械が行なうのはもう少し先だと思います。ここに人間の活躍の場がありそうです。
  • ン十年前の海外の専門書の翻訳本って、業界の大御所(英語の専門家ではない)が翻訳する本も多く、読み難いものが多かったように思います。それがここ10年位の間でしょうか、優れた翻訳家が多く出てきました(彼ら/彼女らの翻訳作業を見ていると、特定の分野の専門家ではなく、翻訳の専門家と言えるでしょう;翻訳作業に入るにあたって、その業界の用語等を猛勉強してから翻訳作業をしているようです)。
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さてこのGoogle翻訳。結構便利に使えそうですが、入出力した情報は全~部Googleさんにも蓄積されちゃいますから、間違っても機密文書の翻訳(下訳含む)に使ったりしてはいけませんね。交渉・契約の書類などが一番キチンと翻訳したい文書だったりします…、便利な道具ほど使い方(使い所)は難しいです。

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柄にもなく結構真面目なコトを書いてしまいました。明日は趣味丸出しで行きますよ!(笑)

2016年11月3日木曜日

Blackieの弦間隔、PUのセンターずれの謎(続編)

久しぶりにギターいじりの話をガッツリ書きます。

珍しく本ブログにコメントが付きました(知人・友人の多くは口頭・メール・SNS等で反応…書き込むのに躊躇する気持ちも理解できますが)。返信コメントを書こうと思ったのですが、コメント/返信欄の文字数枠では全然足りません。書きたい量の1%にも満たない位(笑)。という訳で、別記事を立てさせて頂きました。
3年前の記事なんかを読んで下さってありがとうございます。まさか3年越しに続編を書くことになるとは、全く予想していませんでした。以下、何かの参考にでもなりましたら幸いです。

では最初に、Eric Clapton氏のBlackieを見てみましょう。2001年のライブ映像では、弦間隔とPUのポールピース間隔が合っていません(ワタシのBlackie=2001年製=もそうですが、6弦がポールピースの真上を通り、1弦はポールピースより外側に1~1.5mm位ズレています)

2001年版Blackie
Eric Clapton: One More Car, One More Rider Live on Tour 2001
グラフィックペイントなので“Blackie”は不適切?
1弦がポールピース真上を通っていません。

参考までに、比較的最近(2010年)のBlackieも見てみましょう。1~6弦とも、ポールピースの真上を通っているように見えます。

2010年版Blackie
Eric Clapton: Crossroads Guitar Festival 2010
色がpewterなので、これも“Blackie”ではない?
ポールピースと弦のオフセットが無い?

ここでは、“Blackie”とは、Fender USAのEric ClaptonシグネチャモデルStratocaster (ベースとなっているギターは1957年仕様のいわゆるST57)のことを指します。発売後何度かマイナーチェンジが入っていますので、軽く分類しておきます(ワタシのBlackieは以下の2.に相当します)
  1. 1990年代半ば…ピックアップ(PU)はFender-Lace Sensor Gold、Mid-Boost回路付
    Fender社コロナ工場のシグネチャモデル専用のラインで製造。ヘッド表にClapton氏のサイン(を印刷したもの)があります。S/N (製造番号)は通常品と異なり、シグネチャ・シリーズの番号が付けられています。
  2. 1990年代終わり頃~2000年代半ば…PUはFender Vintage Noiseless PUに変更
    Fender社コロナ工場のシグネチャモデル専用のラインで製造。ヘッド表にClapton氏のサイン(を印刷したもの)があります。ピックガード形状が通常のST57と微妙に違います(PUを6弦側に1~2mmオフセットしてあります)。S/Nは通常品と異なり、シグネチャ・シリーズの番号が付けられています。
  3. 2010年頃~現在…仕様は似ていますが、微妙に仕様変更が入っています(余談③も参照)。また、以下の2グレードに分かれました(Eric Claptonモデルだけでなく、Jeff Beckモデル等、他アーティストのモデルも2グレードに分かれました)
    • カスタムショップ製、超高級品
      使われているパーツ類は通常品と同じようですが、木材の選定もギタービルダーも全然別物。ヘッドにClapton氏のサインはありません。ヘッド裏にCustom ShopのVマークが付いています。実物を触ったことが無いので、ピックガード形状等の細かい点については未確認です。
      ↑Eric Clapton氏が手にしているのとほぼ同質のギターでしょうが、非常に高価!
    • Fender社コロナ工場の通常ラインで製造された一般品
      ヘッド表にClapton氏のサイン(を印刷したもの)があります。ピックガード形状は通常のST57と同じようです(2.から仕様が少し変わったようです)。ネックの断面形状「Soft V Shape」が、2000年頃のモデルと比較して、少しキツい「V」なりました(Martin 000-28ECもそうですが、Clapton氏にとってはキツめのVネックの方が弾き易いのでしょう)。なお、S/Nについては、シグネチャモデル用の番号ではなく、他の一般モデルと共通のものになりました。
たぶん1.の前にLace SensorでないPUのシグネチャモデルもあると思うのですが、そこまで遡って調査はしていません。画像・映像を見ると、ポールピースの露出したPUが搭載されたST57 (1970年代)、ポールピースが隠れたPUの時代(1986年~、当時はまだLace Sensor PUは存在していない)、と幾つか世代があると思います。が、Fender社がその時代に売っていたモデルまでは調べていません。…中途半端でスミマセン。
  • Lace Sensor PUの米国特許(USP #4,809,578)は、1987/07/14出願、1989/03/07登録となっています。製品リリースは1987年末~1988年頃と見て良いでしょう。つまり、Clapton氏が復活した頃(1986年)はまだ存在していなかったと考えるのが妥当でしょう。
で。Claptonモデルとして売られているST57は、電装部品も通常のST57と違います(後述)。それでも「Claptonモデル」として売れるので、Fender社はわざわざ別仕様のパーツ類を採用しているのでしょうね。2000年頃の製品(上記分類の2.)は、パッと見は差が解りにくいですが、ピックガード形状も通常のST57と違います(ネックポケット位置がずらしてあり、PUが6弦側にオフセットされています)


Fender USA Eric Claptonモデル(2001年製)。
ワタシのBlackieは上記分類の「2.」に当たります。
1弦側がPUのポールピースからずれています。

前置きが長くなってしまいました。

頂いたコメントですが、
  • ポールピースの真下に弦が通らないと音的にネガティブ、と言うのが自明ではないと思います。出力は落ちますが、高さで補正出来ます。嗜好と設計の範囲と思います。
というものでした。これについて、ワタシなりの見解を簡単にまとめます:
  1. ポールピースと弦の横位置がずれていると、音的には明らかに影響が出ます。
  2. 弦がポールピースから遠い位置にあると、出力は下がります。これを補正するためにPU (の1弦側)を高くすると、2弦・3弦もよく拾うようになっちゃうので、バランス調整が難しくなります(どこかで妥協することになります)
  3. ワタシの目論みは、BlackieにLace Sensor Gold PUを搭載することです(一度試した後、元のVintage Noiseless PUに戻してしまいました)。Lace Sensor PUは、元々1弦を拾いにくいという悪評判があります。加えて、現行BlackieのPUをポン付けで交換する場合、PU位置が(スタンダードなSTと比較して) PUが1弦から離れる位置にオフセットされていることから、2.の調整がよりシビアになります(Lace Sensor PUではポールピースの高さ調整も出来ません)。その反面、Lace Sensor PUはポールピースと呼べる物が無いPUなので(かなり特殊な構造)、ポールピースと弦の横方向のオフセットによる音質変化には神経質にならなくて良さそうです(それよりも1弦の音量低下の方が重要)
これを「音的にネガティブ」と捉えるかどうかは、聴く人(弾く人)次第でしょう。

ワタシ元記事は、Eric Clapton氏は何の意図/目的をもって、わざわざずらしているんだろうな~?という考察(愚考)です。が、PUと弦の横位置を意図的にオフセットさせ、「嗜好と設計の範囲」で音を作っていることは間違い無さそうです。

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上記1.~3.について少し詳しく説明させて下さい。

1. 〔弦-PUの横ずれ→音への影響〕

ネット上で見てみると、ポールピースと弦をずらすと音が太くなるという(ちょっとビックリな)効果があるようです。確かに、Eric Clapton氏の2000年頃の音作りは、低音弦はエッジの効いた音、高音弦は太目の音(特にハーフトーンでMid-Boostと組み合わせると効果的)、という方向性だったように思います。オールドタイプのブリッジ(Synchronized Tremolo)の弦間隔がVintage Noiseless PUのポールピース間隔より若干広くなることを積極的に利用し、6弦はポールピースの真上、1弦はポールピースからずれた位置、…に弦を配置して、そういう音作りをしていたのかも知れません(あくまで推測ですけど)

この「音が太くなる」効果について、実際にギターを改造して確かめたというツワモノの記事がありますので、もし良かったらご覧になってみて下さい。
ワタシのBlackieは、ネジ止め無しならば、(後付けのピックガードが形状が合わずネックポケット部を一部削っているので)横方向のオフセット量を若干変更できます。元記事を書いた後、Noiseless PUを載せた状態で、PU-弦の横方向のオフセット量を変化させて音への影響を確かめてみましたが、確かに微妙に音質が変わっていると思います(オシロスコープで波形を見るトコロまではやっていませんが、DTMに録音~聴き比べてみたりしました)。違いを言葉で説明するのは難しいのですが、オフセットさせると、スタンダードなSTの音よりも確かに太い音です。ちょうど2000年頃のClapton氏に似た音を出しやすいです(2010年頃からClapton氏の音、また変わりましたけどね)
  • この実験の時は、ネジ穴を開け直すのが嫌で、ピックガードはマスキングテープで固定(笑)。
  • Claptonコピーをするなら、ギターだけでなく、アンプも合わせなければいけません。90年代のMarshallのチューブアンプ(50W以上)が良い感じになりますが、これを模したアンプ・シミュレータもソコソコ感じが出せます。←実はVOX社製のミニアンプ「MINI 3」のアンシュミ「UK '90S」の音が気に入っていて、よくMacのアナログ入力(DTM)の前段に入れて使っています(出力が小さいのもDTM向き)。
  • Claptonフリークなら、Fenderの1957年型Stratocaster (“Blackie”)は鉄板、他にGibsonのSG (サイケデリックペイント)やES-335 (セミアコ)、Byrdland (フルアコ)、アコギならMartinの000-28EC、…辺りも要チェックですが、本当にチェックするのは野村義男さん辺りがやってくれているでしょう。ここではBlackieだけについて書きます(このBlackieだけでも変遷を追うとキリが無いデス…)。
さて、ポールピースとオフセットを付けることで音が太くなるとは言っても、チョーキング(bending)とかでフツーに起こる現象なので、気にしない人は気にならない程度の差しか無いでしょう。でも、チョーキングやアーミングを多用するプレイヤには、(6弦独立型でなく)バー型のポールピースが使われたPUを使う人も多いことから、気になる人にとっては違いがある領域なのでしょう

2. 〔1弦とPUとの距離が離れる→出力低下の影響と対策〕

ワタシのBlackieに搭載されているPU (Fender Vintage Noiseless PU)を見ると、ある程度対策済みになっているようです;他モデルのギターに搭載されているNoseless PUや単品売りのNoiseless PUよりも1弦のポールピースが若干高く設定されています
  • このBlackie搭載のNoiseless PUは、フロント/センター/リアでそれぞれ異なるポールピース高に調整されています(一定以上の価格のギターはこの手の調整がされていることが多いですね)
  • このBlackieは、ピックガード形状(ネックポケットの位置→これでPUがセンターから6弦側に1~2mmオフセットされている)、PUのポールピースの高さについても、このモデル(Blackie)専用の設計になっているようです。
    • BlackieはMid-Boost回路が乗っている他にも、電装系部品もスタンダードなSTと違う物が多く使われています。ボリュームのジャックポッドの抵抗値が違う、中央のトーンはTBX、端のトーンツマミはMid-Boostのコントローラになっている、ジャックがMid-Boost回路の電源SWを兼ねている、…といった辺り。
3. 〔このBlackieにLace Sensor PUを付ける場合の留意点〕

前述の通り、ワタシのBlackieにLace Sensor PUをポン付けすると、①そのままでは1弦がPUから遠い配置になる、②Lace Sensor PUは元々1弦の音を拾いにくい、という二重苦が待っています。真面目にやるなら、キチンと対策を打つべき領域でしょう。根本的な対策として、PUの左右位置のオフセットが小さくなるように、ワンオフ物のピックガードを作るなどが考えられます。でも結構な出費になるので、どうも試す気になれません(笑)。

ワタシの場合、以前Lase Sensor PUを載せていた時期に書きましたが、Lace Sensor PUではピッキングの上手・下手がモロに出るようになってしまうので、ギター工作の前に練習しようぜ、というオチ(笑)。

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余談①

Lace Sensor Gold PUの効能は、以前一時期Blackieに付けてみた時に色々書きました(PUをかなり高くしても弦振動を阻害しない実験結果とか、仕組みに関する特許解読とか)。興味のある方は以下(↓)も併せて御覧下さい。
余談②

Eric Clapton氏、1999~2002年頃は、ステージによってLace Sensor Gold PU搭載のST57を使っている時と、Fender Vintage Noiseless PUのST57を使っている時があります。映像作品でも、
と行ったり来たりしています。その後一旦Noiseless PUに落ち着いていたようなのですが、00年代後半から再びLace Sensor Gold PU搭載のST57も弾いているんですよね(Fender Vintage Noiseless PU搭載のST57と使い分けています)。新しいBD/DVDの作品ではFender Vintage Noiseless PUの絵ばかりですが、YouTubeとかに上がっている映像(どこかでTV放送されたもの)ではLase Sensor PUもよく見ます(細かい点もよく見ると、昔の「Fender-Lace Sensor」でなく、現行の「Lace Sensor」の刻印)。…この辺り、Lace Sensor社との契約が切れたFender社と、Clapton氏との間の供給/保守契約とかいった大人の事情も関係しているのかも知れません。

それにしても。Clapton氏、Lace SensorのPUを使い始めて四半世紀以上になります。音や対ノイズ性について、よっぽど気に入っているのでしょうね。

余談③

友人S氏が数年前に買ったBlackie (2010年製、上記の分類で言えば3.の一般品)をいじらせて貰ったことがあります(いじらせて…の内容は、ネック状態のチェックとかブリッジの調整とか…ワタシゃローディか?/笑)。このBlackie、1~6弦が全部ポールピースの真上を通っています。あれ?と思って弦間隔(ブリッジサドル幅)を確認しました。
  • ワタシのBlackie (2001年製)…ブリッジサドル幅11.3mm (オールドタイプの寸法)
  • S氏のBlackie (2010年製)…ブリッジサドル幅11.0mm (現行タイプと同じ寸法)
    • 細かく採寸させて貰ったところ、ブリッジ(Synchronized Tremolo)そのものはオールドタイプ、サドルだけ現行型の11.0mmの物が付いているようです。この場合サドル間に微妙に隙間が出来ます。Stratocasterのサドルは、オクターブ調整ネジとスプリングで「何となく」位置が決まっているだけなので、弦を緩めた状態で「ギュッ」と幅寄せして配置すれば、弦の横位置をコンマ何ミリかずらせるようです。そうか、その技があったか!
    • Clapton氏の最近のST57が同じ「調整技」を使っているのかどうかよく判りませんが、上から2枚目の写真の通り、映像はどう見ても弦間隔はポールピースに合わせてあるようです。
    • Fender社の公式サポートページ<https://support.fender.com/hc/en-us/articles/214344583-Stratocaster-Service-Diagrams>で見られる図面では「Bridge Assembly, Vintage Strat」としか書かれていません。Vintage Stratというのはサドルが(ブロックタイプでなく)プレートタイプであることを指すだけで、サドル幅がオールドタイプかどうはまでは不明です。
という訳で、同じClaptonシグネチャモデルでも、最近のモデルはサドルだけ現行型(11.0mm幅)という仕様変更のようです(ついでに書くと、PUの1弦のポールピースが2001年製より低め~通常のSTと同じくらい?~、細かな部分も変更されているようです)。いずれにせよ、今のClapton氏は、弦とポールピースの位置ズレは無し。ズレているのは、やっぱり駄目なのかも知れません。近年Clapton氏が出しているST57の音は、2000年頃と比べてパリパリした音。つまり、Stratocasterらしい音。2000年頃は、たぶんGibson SGやES-335といったハムバッカーPUを意識した、太めの音をStratocasterで出していたのだと思います。そう言えば2001 L.A.ライヴでは最初にGibson Byrdland (フルアコ)、最後にMartin 000-28EC (アコースティック)を弾いている他はST57 (Fender Vintage Noiseless PU)で通していますが、2002 Hyde ParkライヴではGibson ES-335とST57 (Fender-Lace Sensor Gold PU)を持ち替えて音のキャラを使い分けていました。

…と考えると、2000年頃のあの弦・ポールピースの「ズレ」は一体何だったのでしょうか? 音を追求した結果? それとも単に過渡的な状態?(←Clapton氏やFender社が中途半端なことをするとは思えませんが。) 良いとか悪いとかではなく、単にClapton氏の求める音が変わってきた、と考えるのが妥当かも知れません。

さて、当初の目的。1990年代後半のClapton氏の音を再現するには、やはりLace Sensor Gold PUを載せたいです。素体としては手持ちのBlackieを使い、1弦がPUから遠くなってしまう件については、ブリッジサドルだけ現行の11.0mm幅の物に交換してエイヤッと幅寄せすれば万事解決っぽいです。

まずは11.0mm幅のサドルだけ買っておくことにします。でも、Fender社の公式Webページって、寸法とかの細かい情報が殆ど載っていないのですよね。仕方が無いので、各製品(パーツ)の説明文、特に、搭載されているギターモデル等を細々と見て行くと、概ね以下のように考えれば良いようです:
しかし、オールドタイプの方が高いとは(笑)。

それにしても、PU交換。ピックガードを外して半田付けし直しとか、何度もやるのはやっぱり面倒臭いな。やっぱり、Lace Sensor Gold PU搭載用に、もう1本Blackieが欲しい(3年前と言っていることが変わらない/笑)。Lace Sensor載せるなら色は黒じゃなくてTorino RedかPewterですよね。

しかし素体として新品ギター買うのもな~(笑)。

【業務連絡】 Sちゃん、いやS様。ワタクシメに、この2010年製Blackie譲って下さる気はございませんか? 出来れば格安で(笑)。その代わりと言ってはナンですが、御愛用のギター、今まで以上にメンテして差し上げますよ?

2016年10月31日月曜日

非iPhoneユーザにAirPodsは必要か? (+Apple Special Event, October 2016雑感)

AppleのBluetooth式完全ワイヤレスのイヤフォン、AirPods。9月のSpecial Eventで発表された時は10月下旬発売とのことでしたが、月末になってもAppleの公式サイトでは「販売状況:注文できません」が続いています。リリースが遅れている理由はよく判りませんが、ソフトウェアと違って後ほどアップデートして対処、という形を取れないのが辛いトコロでしょう。AirPodsの開発~製造に関わっている方々が置かれている大変な境遇に、御同情申し上げますという感じです。

「10月下旬発売」の筈が、まだ売られていない?

さて。9月にApple Special Event September 2016を観た時は「AirPods欲すい~♪」だったのですが、時間を置いたおかげで、AirPodsが必要か冷静に考える時間を得ました。ポイントをまとめると、およそ以下の通り。
  • 新規に買うにはAirPodsはちょっと高い(¥16,800+税)
  • ワタシの手元には、AirPodsを使えるデバイスがiPad Proの1台しかない(複数のiOSデバイス(iOS 10が必要…という訳で古いiPod touchでは使えません/涙) & Apple Watchでシームレスに使えるというメリットを活かせない)
    • iMac (late-2012, macOS Sierra (バージョン10.12.1)では使えるかもですがマシンがチョイ古めなので対応していないかも? (未確認)
  • 手持ちのBluetoothイヤフォン(SONY MDR-EX31BN)がiPod touchとスマホ(非iPhone)の両方に同時接続出来る(マルチポイント接続)
ということで、ワタシの手持ちの機器類では、AirPodsよりもMDR-EX31BNの方が実は便利なのではないか(少なくともツブシは効く)、というのが現段階での結論。

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以下ちょっと技術的な話。

上記の通り、SONY MDR-EX31BNは同時に2台の機械とBluetooth通信が出来ます(マルチポイント機能)。ちょっと細かく書くと、
  • メディア…携帯音楽プレイヤ(iPod touchやWalkman)に接続
  • 通話…スマホに接続
の同時使用が可能。が、この時のBluetoothの接続手順は以下のようにする必要があります。
  1. 最初にiPod touchとペアリング(メディアチャネルの接続)
  2. 次にスマホとペアリング(通話チャネルのみ接続)
この状態でiPodで音楽を聴いている時にスマホに着信があると、iPodは自動的に停止、通話終了後に再生が再開します。これは非常に便利です。

但し、接続順序は要注意です。MDR-EX31BNとスマホのBluetooth接続を先に行うと、通話チャネルとメディアチャネルの両方をスマホに奪われてしまうようで、iPodを追加で接続が出来なくなります。あと、MDR-EX31BNには簡単ワンタッチ接続なる便利な機能が付いているのですが(後述)、iPodとBluetooth接続された状態でこれをやると、iPodとの接続は切られてしまいます。なので、ワタシの使い方の場合、この「簡単ワンタッチ接続」はあまり登場することがありません(涙)。ちょっと面倒臭いけど、①iPod、②スマホの順で、それぞれ設定メニューからBluetooth接続です。
  • 簡単ワンタッチ接続…スマホ裏面のICタグのマークとMDR-EX31BNのクリップに付いているNマークを接触させることで、Bluetooth接続/解除が簡単に出来ます。
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余談:Apple Special Event, October 2016雑感
  • 新型MacBook Proではファンクションキーが無くなり、代わりに「Touch Bar」が配置されています。使用するソフトによって機能が変わる細長いタッチパネルです。代表的なソフトとしてFinal Cut Pro Xとかが紹介されていました。けどコレ、今までマウス/タッチパッド+画面でやっていたことを、タッチパネルの形でキーボード上に持ってきただけでしょう? そんなに革新的でしょうか? キーを見ないで作業する人には使いにくい機能では? …というのが正直なところ(電子楽器に「リボン」=細長いタッチパッド=が搭載された時期がありましたが、定着していませんよね)。「新しい使い方の提案」と考えればアリなのですが、飛びつきたいと思うような機能ではないなあ…。
新MacBook ProのTouch Bar。
  • その他のトピックスは、Apple TVによるユーザ囲い込み運動と(Appleがイマイチ売れない製品について時々やる手法)、iOS 10 (機能強化に関する補足説明?)。何だかお茶を濁されたな~という感じでしょうか。ワクワクは次のイベントに期待しましょう。
Appleさんに対してチョット厳しめのことを書いたかも知れませんが、の鞭と思って頂けましたら幸いです。

2016年10月29日土曜日

macOS Sierra 10.12.1 アップデート

10/24(月)だったでしょうか、近所のスーパーで、店員さんが怪しげな服装をしていました。…ああハロウィンかぁ、と思ったのですが、何故か翌日は普通の服装に戻っていました。店員さんに理由を聞いたら「お客様の評判が良くなかった」そうです。可愛かったんですけどねぇ。

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10/26(水)未明のことです(朝4:00台だったでしょうか?)。トイレに起きたら、iMacの画面がスリープ状態になっていない(この明かりで目が覚めたのかも知れません)。その時は再び寝てしまったのですが、後で見ると「macOS アップデート完了 アップデートをインストールするために再起動しました」との表示。

macOS アップデート→再起動、のメッセージボックス。

macOSのバージョンを確認したら、10.12→10.12.1になっていました。

アップルメニュー→「このMacについて」の表示

もしかして、再起動時の「じゃーん♪」(コード名で言えばG♭Δ)も鳴っていたのかも知れません。全然気付きませんでしたけど。
  • この「じゃーん♪」、PowerPC時代はGΔだったのが、Intel Macになってから半音下がってG♭Δになったらしいです。かなりどうでも良いトリビアですけど。
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マクラとも本編とも全然関係ない話を書きます。

武田綾乃さん原作の『響け!ユーフォニアム』、アニメ第2期の放送が始まりましたね(第1話のアバンタイトルは先の話を知らない人には意味不明かも知れませんが、原作読んでいる人には「そのシーンをここに持って来たか!」という感じです)。第1期もそうでしたが、原作はスポ根ものにも通じる汗と管楽器特有の臭いが漂う作品(金管と木管はちょっと系統の違う臭い/笑)であるのに対し、映像作品ではアニメファン寄りの設定になっているようです。あと、原作の量に対する映像の時間という都合もあるのでしょう(第1期は原作1冊から全13話構成になっていました)、追加設定も多いようです。

原作との違和感を感じながらも、何となく観てしまうこの麻薬性。一番の原因は、劇中曲がハートにドスドス突き刺さることでしょうか。メインで使われているのはオリジナル曲だと思いますが(エンドロールのクレジットは面倒臭いので確認していませんが(笑)、もしかしたら最近の吹奏楽曲なのかも知れません)、吹奏楽をやったことのある人なら馴染みのある曲も多く出てきます。さらにポップス(の吹奏楽アレンジ版)は70~80年代の懐かしい曲ばかり(アレンジが格好良い…けど今ドキの高校生はまず選ばないでしょう/笑)。この選曲は明らかに40代以上狙いでしょう。既に結末を知っている筈…なのですが、映像作品ではどう表現されるのでしょうね。気になって観てしまっています。

2016年10月23日日曜日

雑談:音叉を使ってチューニングする人って絶滅危惧種?

最近どうも、PC作業による腱鞘炎気味。という訳で、本気度半分(残り半分は冗談)で、1日のテキスト入力量を測ってみました(Wordやメールを全部1つのテキストファイルにcopy & pasteして、ファイルサイズを確認)。デスクワークの多い日は、1日に50~60KB程度。空行とかも数えちゃっていますが、日本語テキストで概ね2万5千~3万文字。各種ショートカット入力(文字入力中はマウス/タッチパッドはあまり使いません)・カーソル移動・推敲作業も含むと、たぶん1日に10万回位のキーストローク。これでは腱鞘炎ぽくなっても仕方無いデスネ…。
  • 平均250ストローク/分として、8時間で12万ストローク。カナリ雑な計算ですが、概ね合っていそう…。
ちなみにワタシ、フリック入力は非常に遅い人です(調子が良い時でも15~20文字/分程度でしょう、ついPC等のキーボードに頼ってしまうので、フリック入力は全然上達しません/笑)。効率・慣れの両面から、機械式キーボードは手放せません。だから、iPadにもSmart Keyboardが必須なのです(iPadのソフトウェア・キーボードはフリック入力ではなく、QWERTYキーボードを模したタイプですが)
  • ガラケーの頃からそうですが、小さい画面を見ながらチマチマ入力するの、どうも慣れません。なので、ケータイメールはかなり遅筆、筆不精(笑)。PCでの入力はマシンガンと言われることもありますが、コレはたぶんスピードではなくてタイプ音がデカいことが問題なんだろうな(爆)。
  • ワタシの周りを見ると、ピアノ等をやっている人にはPCキーボードのタイプ音がデカい人が多い気がします。これは、指の力が強化されているからでしょうか? それとも、耳が大音量に慣れているからでしょうか?(笑)
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閑話休題。

2週間前(10/9日)、銀ブラ~ヤマハで極上ギターを試奏させて貰った…という話を書きましたが、その時のことです。そこで見たのは、とても懐かしい光景。それは、音叉を使ったチューニング。最近は楽器屋のスタッフさんでもチューナを使う人が増えました。音叉、見なくなったな~。でも、先日の銀座ヤマハでは、昔(中学生の頃でしょうか)音楽室で見たようなデカい音叉(A=440Hz)、この音に合わせ、5弦の4倍音を合わせ…という方法。他の弦は、この音を基準に合わせ込んで行きます。
  • ワタシも小さな音叉を持っています(1,000円以下の安い物ですが)。最近あまり使っていませんが、電池切れが無いとか、壊れにくいとか、エレキギターのピックアップ(PU)に近付けるとアンプから基準音を出せるとか、メリットもたくさんあります。という訳で、クリップチューナー(変則チューニングで必須)と一緒にギターケースの中に忍ばせています。…が、実際にセッションをする時は、一番調律しにくい楽器(大抵はピアノ)に合わせることも多く、音叉・チューナーいずれも用無し…なんてコトも(笑)。
ギターのチューニングでよく使うハーモニクスポイントは、以下の3つでしょうか。
  • 第5フレット(5F)の辺りは弦長の1/4の場所なので、ココを軽く押さえてピッキングすると、波長1/4の倍音、つまり周波数が4倍(原音の2オクターブ上)の音が出ます(この音の出し方を「ハーモニクス」と言います←「ナチュラル・ハーモニクス」とか「オープン・ハーモニクス」とか言って、「ピッキング・ハーモニクス」と区別することもあります)
    開放がA2音の場合(ギター5弦の場合)、A4音(2オクターブ上)。
  • 7Fの辺りは弦長の1/3、ハーモニクスは波長1/3、つまり周波数3倍の音。
    開放がA2音の場合、E4音。
  • 4Fの辺りは弦長の1/5、ハーモニクスは波長1/5、つまり周波数5倍の音。
    開放がA2音の場合、F#5音。
レギュラーチューニングの場合、1弦=E4、2弦=B3、3弦=G3、4弦=D3、5弦=A2、6弦=E2に合わせます。開放弦の音と、ハーモニクス(弦長で決まる基音の整数倍の周波数)を使った調律では、以下の3段階が普通でしょうか。




ところで、ハーモニクスによる調律は「純正律」的方法です。が、ギターは「平均律」の楽器なので、純正律から若干ズラす必要があります(ピアノの調律もそうするらしいです)ギターで一番ズレが大きいのは、3弦の4Fハーモと2弦の5Fハーモ(2弦~3弦の間だけ音間隔が長3度で、他が全部4度なのと違うのが原因)。ここは、実用的には、1弦開放=5弦7Fハーモ、2弦開放=6弦7Fハーモ、で合わせてしまった方が速いかも知れません。


ワタシの場合、幸運にも実家にアップライトピアノ(ギターと同じ平均律楽器)があったので、音を聞き比べながら、ハーモニクスからどの程度ズラすのかは自然に身につきました。が、音叉1本でキッチリとチューニングするのは、最初は難しいかも知れません。慣れないうちは、ポータブルキーボード等でも良いので、基準音となる他の楽器も使うのが良いかもです。

ちなみにエレキギターの場合:
  • 音叉をピックアップ(PU)に近付けるとこの振動も拾ってくれますので、デカい音(or ヘッドフォン使用)でも楽々チューニングすることが出来ます。
  • 5FハーモはフロントPUでは拾ってくれません(大抵のエレキギターはフロントPUはブリッジ側から弦長の1/4の所に付いているので、ちょうど「節」になって弦が振動しない場所なんですよね)。リアPUを使いましょう(フロントPUしかないギターの人は…諦めて生音でチューニングして下さい/笑)
  • ギターアンプのゲインを上げると、2音のピッチのズレによるウナりも強調されるので、チューニングが少しだけ簡単になります。
…みたいなマニアックな話で、銀座ヤマハのスタッフさん(ワタシより年上だと思います)と盛り上がってしまいました、というのが今回のお話でした(雑談モードの時も指は止まらず、コードとか適当に爪弾きながらでした;貴重なお話のうち何割かは耳を素通りしているだろうな~/笑)

ちゃんちゃん♪

・  ・  ・  ・  ・

以下補足:
  • 上記、音名の後にオクターブ番号を付けていますが、あくまで目安と考えて下さい。クラシック畑の人は、ピアノの真ん中付近の「ド」、楽譜で言えばト音記号とヘ音記号の間にいる「ド」(middle C)を「C4」と表記する人が多いですよね。この場合、ピアノ(88鍵)の音域はA0~C8。一方、DTM系の人は同じ真ん中の「ド」を「C3」と表記する場合もあり、時々混乱します(この場合はピアノの音域はA-1~C7; MacのGarageBandなんかがまさにこの仕様で、「真ん中のド」のツモリで「C4」を入力すると、「上のド」が鳴っちゃう/涙)
  • ギターやベース(コントラバスも)は、実音が記譜音の1オクターブ下だったりして、さらに混乱します(ワタシ、ヨク間違エマス/笑)。そーゆー意味では「移調楽器ではない楽器」って、少ないのかも知れません(ピアノ、リコーダー(縦笛)、クロマチックハーモニカ、位しか思いつきません)
  • 電子ピアノやシンセサイザーの中には、純正律音階を出すことが出来る物があります(私の使っているヤマハP-80もそうです)。が、ワタシの場合、ガキんちょだった頃からポピュラー音楽(平均律)で耳が慣らされちゃっているので、純正律音階を聴くと(クラシック音楽に多い)時々ビミョーな気分(笑)。ヴァイオリン系のフレットの無い楽器では、純正律と平均律を行ったり来たりする奏者もいると聞きますが、どう鍛えればそういう耳になるのでしょうか?
・  ・  ・  ・  ・

以下蛇足:

ワタシの説明、どうにも理系臭が強い(笑)。ワタシには文学的表現能力が足りない? まあ実際問題として、音楽って算数/数学的要素が大きいと思うのですけど…。
  • まず、拍子とか音符の長さとかが算数的ですよね。それに、楽器演奏時の手や指(と足、吹奏楽器なら唇や舌)の動きやタイミングの合わせ方も算数パズルっぽい(笑)。
  • 音の高さ(ピッチ)で言えば、純正律はまだ分数(算数)の範囲に収まっていますが、平均律は指数・対数(数学)の世界へようこそ!です。
  • オーディオ機器(マイク・アンプ・スピーカ等)が電気部品のカタマリで、非常に理系の世界です。エレキギターはまだシンプルな方ですが(でも木材や部品の組み合わせも考えるとカナリ奥が深い)、電気ピアノやアナログ・シンセサイザなんて電気部品が何千個使われてんのよ?な世界(部品点数で言えば万単位じゃないかな?)。電子ピアノやデジタル・シンセサイザは音楽演奏専用の高性能コンピュータですよね。
  • デジタル信号処理(DSP)の世界に入ると、周波数領域だとか時間領域だとか、フーリエ変換・逆フーリエ変換も出てくる、さらに難しい数学の世界です(実数と虚数の複素数ぐるぐるの世界)。ボーカロイドなんかは、この中でも非常に高度な処理をやっている…らしいですが、理系アタマ(の筈)のワタシにももう殆ど理解出来ません(笑)。
昔から音楽と理数科目との得意/不得意の相関性が高いことについては、色々なことが言われてきました。が、感性の部分も重要ですよね。そこは、理系・文系に分けること自体、全く意味が無さそう…(笑)。

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以下本末転倒:

冒頭にキーストローク数が…と書きましたが、本記事はテキストベースで7KB少々。日本語にして3,500文字、キーストローク数は合計8,000~1万といったトコロでしょうか。週末に気紛れに書いている文章ですし(平日にもネタになりそうな話があると時々書き貯めています)、ハーモニクスを使ったチューニングの箇所などは昔書き掛けて放置していたものを再利用+最低限の修正で済ませています(絵もギター仲間の為にハーモニクスによるチューニングの手順を説明するために描いたもので、フレットの間隔が比較的正確とか凝った絵ですケド(笑)、描いたのは数年前)。…という訳で、実作業は大した量でもなかったりします(笑)。この程度なら、腱鞘炎を悪化させることは無いでしょう。そういうことにさせておいてください。

2016年10月15日土曜日

銀座は危険地帯(笑)…今回は電子ピアノ試奏

何度も続いたiPad Pro+Smart Keyboardの不調、今日の銀座Genius Bar訪問(製品交換)にて一件落着…かな? 1度目の交換品でも不具合が起きたので(今回は2度目の交換)、Apple製品についてチョット不信感…。Jobs教信者としてはあるまじき心構えですが(笑)。いや、2回も無償交換してくれるAppleさんが神対応なのですよ!

…こちらの件については、改めて書きます(もう暫く使い込んでみて様子を見てから報告します)。気が向いたら、ですけど(笑)。

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という訳で、今日も銀座です。某友人(大切な女友達)から「Mac中毒なのはわかるけど、銀座通いもほどほどにね」と言われています(正確にはMac中毒なのではなく、Mac・iPod・iPad等、Apple製品全般に関する中毒…というか、むしろ依存症です/笑)。でも、iPad+Smart Keyboardの威力の前に、友人の有難いアドバイスもほぼ無力(笑)。

アップルストア銀座・Genius Barでの用件は5分もかからずに終了。という訳で、例によって定期巡回(笑)です。今日の巡回先は、アップルストア~銀座ヤマハ~伊東屋~山野楽器。

で。先週に続き、今日も銀座ヤマハに長居してしまいました(笑)。先週試奏したギターSG-1820 Ltd. Ed. Customはまだ店頭にありました。が、今日いじらせて貰ったのは電子ピアノ。今使っているヤマハP-80に大きな不満がある訳ではありませんが(ハーフダンパーが無いとか鍵盤のタッチが少々へたっているとかはあります)、何となくCPシリーズを試奏。

例によって持参していたiPadにメモ。
※スタッフさんから撮影許可を頂いています。

今日はヤマハの電子ピアノ・CPシリーズを3機種(CP1、CP4 Stage、CP40 Stage)を試奏です。当面買えないナ~とか思いつつも、ついつい弾きまくってしまいました。

今日は天気も良く、銀座ヤマハの建物が映えていました。


今週末は「夜楽器」フェアとのこと、1Fではサイレント楽器(ボディ無しヴァイオリンとかボディ無しギターとか)がテンコ盛りでした。



そう言えばワタシのヤマハ製サイレントガット(ガットギターのボディ無し)、(元)友人が借りて行ったままトンズラです。今はどうなったのでしょう?

今日の消費活動は、(銀座ヤマハで色々いじらせて貰ったので何やら申し訳なくて買ったギター弦の他は)山野楽器で映画BD×2枚、セットで¥2,980-ナリです。銀座に来ると何か買物をせずには気が済まないのですが(笑)、Amazon.co.jpさんでカートに放り込んだまま1ヶ月以上経っていたモノを(Amazonさんより少しばかり安く)ゲット。音楽はモチロン、映像作品までネットに喰われているこの業界、BD安売りなど、カナリ必死ですね。

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今日のオマケ。

アップルストア銀座、屋上でクルクル回るアップルロゴって昔からあったっけ…? 某ファストフードみたいですよね。

2016年10月9日日曜日

3連休初日は銀ブラ~ヤマハで極上ギターを試奏♪

先日書いた通り、iPad Proがどうにも不調(Smart Keyboardが認識されません)。iPad本体を修理に出して問題解決…の筈が、Smart Keyboardは相変わらず認識されず。iPad本体側とSmart Keyboardのどちらの問題なのか判らないので、両者を持参してアップルストア銀座のGenius Barに(再び)駆け込みました。
  • 3連休だったからでしょうか、Genius Barの予約は取りやすかったです(通常の週末はすぐに予約で埋まってしまいますが、今回は2日前に予約が取れました)。
  • iPadの問題は、Smart Keyboardが(再び)故障との診断。(再び)交換ということになりましたが、在庫が無いとのことで、(Genius Barから発注しておいて貰い)再度仕切り直しです。
  • Webで見ると、Smart Keyboardのトラブル、チラホラ見かけます。特に、本体との接続部(折り返しがある)での断線が少なくないようです。ワタシの場合はiPad (交換前)の異常動作により、Smart Keyboardの何処かを壊してしまったっぽい(壊れたのはキーボードコントローラIC辺りかな?)。これはチョット珍しい症状らしいです。
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銀座に来て、アップルストアだけに行ってそのまま手ぶらで帰るのも何となく…というのもナンダカナアという訳で、立ち寄った銀座ヤマハ(正確には「ヤマハミュージックリテイリング銀座店」だそうですが、「銀座ヤマハ」の方が通じることが多いような)

9月に来た時に小物を買ったのですが、この使い方で疑問点があったので、スタッフさんに教えてもらいました。あと、iPhone/iPad向けアプリ(App)の良さそうな物を教えてもらったり。

ヤマハの製品の一部、近所の楽器屋さんに見掛けないものがあります。何故でしょうか?と訊いたところ、研修を受けたスタッフでないと使い方等をキチンと説明できない製品はそうなってしまう…とのこと。ナルホドと納得する一方、ヤマハの店舗が近くにない人は不便だろうな~とか。

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さて、その後。店内(B1F LM売り場;ギター/ベース、電子ピアノ/シンセサイザー、ドラムス売り場)を見て回ったのですが、ワタシの目を捉えて放さないエレキギターがありました。ヤマハのエレキギター、SG-1820の銀座ヤマハ限定モデル。SG-1820 Limited Edition Custom。色は「CRS」(Cherry Red Sunburst)と書いてありましたが、杢目(フレイム・メイプル? キルト・メイプル?)や色目が美しくかつ上品だったので、つい10~15分程ぼ~っと眺めてしまいました

SG-1820 Limited Edition Custom
※スタッフさんに撮影許可を頂きました。

正面から見たシルエットは昔のヤマハSG (SG-1000/2000/3000)とほぼ同じですが、細かいトコロが色々変わっています。ゴチャゴチャ書いても仕方ないので詳細は省きますが、 ロックギターの王道の1つ、Gibson製のLes Paulを強く意識したギターになっているようです(王道のもう1つはFender製Telecaster & Stratocaster)

ヤマハSG、1980~90年代はフュージョン系で一世を風靡したギターです(CASIOPEAの野呂一生さん、高中正義さん、Calros Santanaさんが使っていたことが有名)。音楽シーンの変化と、エフェクタ・PAの技術進歩に合わせ、2008年に大幅に仕様変更され、現行のSG-1820/1820A/1802になりました。そもそもこのラインナップ、アメリカのヤマハ法人(ヤマハ・コーポレーション・オブ・アメリカ)が開発に関わったとのことで('00年代前半からプロトタイプを米国のアーティストに提供していたようです)、日本市場よりも大きなアメリカ市場を指向したギターのようです。

参考ページ:
さて、お値段。45万円。よんじゅうごまんえん。通常ラインナップも高いですが(SG-1820/1820A/1802は定価35万円・実売30万円強)、本機はその5割増し。素人が手を出して良い価格帯ではありません。
  • ヤマハの高級ギター(アコースティックもエレキも)やベースは、希少材を使い、さらに鳴りを良くするため、木材の段階でARE処理、ギター/ベースの形に組み上げた後IRA処理を施しています。設備費も工数もかかるので、価格が高くなってしまうのは仕方のないトコロです。
    • ARE処理(Acoustic Resonance Enhancement):…温度・湿度・圧力を制御した環境下で木材を人工乾燥させ、20~30年弾き込んだ「ビンテージ・ギター」に近い「枯れた鳴り」を得る技術。バイオリンにも行う計画があるということだったけど、どうなったのだろう? で、木材に天然乾燥に加え人工乾燥を行うのは各メーカともやっているので、ヤマハだけが特殊なことをしている訳でもないと思います。
      ※参考→日経テクノロジー(2008/05/20)<http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080520/152038/>
    • IRA処理(Initial Response Acceleration)…詳細はよくわかりませんが、どうも、組み上げた後のギターに演奏時と同様の音響を加え続けることで、膠(ニカワ)と木材の馴染みを促進して弾き込んだギターと同じような鳴りを実現する技術のようです。
      ↑弾き込んだギターの鳴りが良くなるのは私の経験とも合います。新品のギターが、数年弾き込むことでよく鳴るように変わって行きますが、この場合よく弾いていた音域「だけ」が良く鳴るようになるので、良くも悪くも「弾き癖」が付きます。ちなみに弾かずに長年放置していたギターは鳴るようにはなりません(笑)。また、アコギではヤイリの高級ギターも出荷前に大音量で音楽を聴かせるらしいですし、カラオケパブ等の片隅に転がっているギター(日常的に色々な音楽を浴びて経年変化している)は非常に良く鳴る個体が多いことから、IRA処理はソレナリに効果のある処理だと思われます。理屈はよくわかりませんが(笑)。
  • ワタシが持っているヤマハSG-1000 (昭和63年製造・平成元年購入)はARE処理もIRA処理もされていませんが、四半世紀以上弾き込まれているためか、すんげー良く鳴ります。でもコレ、本当に弾き込んだ結果なので、フレットは減っているし、金属パーツもヘタっています(笑)。くたびれてはいますが、何度も修理をして使い続けている大切な宝物♪
で。ワタシが長時間1箇所に留まっていたからでしょうか、スタッフさんから「弾いてみます?」と。「買いません、というか買えませんよ?」と言っているのに、「是非弾いてみて下さい」と。お言葉に甘えて弾かせて貰っちゃいました(笑)。

このギター、極上の音がします。

簡単にレビューします。
  • 重さ…昔のヤマハSGと同じくらい。4kgくらい? (ワタシの所有しているSG-1000は4.2kg) Fender系(3~3.5kg位)より重いですが、Gibson Les Paul (4kg少々)と同じ位ですね。オジサンには少々重いです(笑)。
  • ネック…指板の幅は昔とほぼ同じ(Gibson Les Paulよりやや広い)。ネックの厚さは、昔のSGよりやや厚め(昔のヤマハSGとLes Paulの中間位?)
  • 音の特徴…PU (ピックアップ)が昔のヤマハSG (ヤマハ製アルニコV PU)と異なり、Seymour Duncan社製のハムバッカーになっていますが、PUだけで音が決まっている訳でもないようです(でもアルニコPUより出力は大きいようです)
    • フロントPUは「ヤマハSGだっ!」な音。特に野呂節や高中節を弾くと、笑っちゃう位、ヤマハSGの音(笑)。
    • リアPUはややLes Paul寄りな音(一番違うのはココかなぁ→下記参照)
    • タップSWは付いていないので、ハムバッカーの音のみです(昔のヤマハSGはタップSWでハムバッカー⇔シングルコイルの切り替えが出来る)。
SG-1000/2000/3000は、フロントPUは甘い音、リアPUの音はトレブリー。このリアPU、良く言えばキラキラした音、悪く言えばキャンキャンした音。好みが別れるトコロでしたが(ワタシはこの音結構好き)、新SGはリアPUはもう少しゴリゴリした太い音になっています。

これがワタシに必要かどうかで言えば、まぁ不要なのですが(笑)。ヤマハSG-1000とGibson Les Paul Customの両方を持っているので、とりあえず不要かなぁみたいな。
  • ステージ活動をメインとしている人には、非常に使いやすい音が出るギターだと思います。(ワタシはメインはDTMなので、ヤマハとGibsonを持ち替えれば良いかな~みたいな。)
  • 色目も造作も非常に良いです。眺めながら酒を飲むと旨そうな、優れたコレクターアイテムだとも言えます(楽器は弾いてナンボなのですが、コレクター魂を刺激するトコロもありますよね)

iPadでその場でメモ等を色々。
持参していたiPadを最大活用。

実はこの他、(「買いませんよ」と言っているのに、またしても高級な)エレキベースも試奏させて貰いました。が、こちらの話はいずれ機会があったら書きます。

ヤマハSG-1820 Limited Edition Custom (とエレキベース)の試奏約1時間。

とっても幸せな時間でした。
本当にありがとうございました♪