◆「モニターヘッドフォン」とは?
ひと言で言えば「音に味つけをしないヘッドフォン」です。
音楽鑑賞用のヘッドフォンは大抵、低音や高音を強調したり、若干の余韻を残したり、元の音に多少味付けをしているものです。よく「ドンシャリ」とか言われる物は、ドン(低音)とシャリ(高音)を強めに出す味付けがされています。BOSEは比較的フラットだとか、ソニーやオーテク(auido-technica)はドンシャリだとか言われますよね。ドンシャリの方が、外出時などは音楽が聴こえやすいのも確かです(環境音に負けない音になるので)。
でも、加工された音を基準にキチンとした音作りは出来ないので、業務用には音を加工せずに聞ける「モニターヘッドフォン」が多く使われるようです。
◆本格的な作業用:SONY MDR-CD900ST (新規導入)
海外では別メーカのものもよく使われるようですが、国内ではコレが事実上の標準のようです。(音楽スタジオに行くと大抵置いてありますね。)
ドライバー部外側に赤い帯がついているので「赤耳」と言われます。
標準プラグなので、携帯プレイヤー等に使う時はミニ/標準変換プラグ(別売)が必要です。
音は、ソニーらしくないです(悪いと言っているのでなく、ソニーの他のヘッドフォンのような「ドンシャリ」でないという意味です;音質については「非常に優れています」)。周波数特性は極めてフラット。また、余韻やクロストークも殆ど無く、非常にドライな音です(BOSEのQuiet Comfortも比較的ドライな音ですが、MDR-CD900STはさらにドライです)。ワタシの耳は素人耳ですが、いつもの楽器屋さんのM店長や、マニアな友人も愛用しているとのこと。セミプロ(と言っても良いよね?)が信頼して使っているというだけで、充分「使えそう」です(多くの人と同じ「ベタな選択」ですが、音作りに使うモニタ用ヘッドフォンの「標準」として、悪くない選択だと思います)。あと、
- 流通価格が1.6~1.8万円と、「プロ用」としては充分リーズナブルな価格帯であること
- 各パーツも入手可、壊れた時は修理してもらえる→長期の使用に耐えそう
そう言えば。宇多田ヒカルさんがコレを使っている映像を見て購入した人もたくさんいるようです。宇多田さんの映像には色々なヘッドフォンが出てきますが、それらの中でも、この「赤耳」と、スクエア型の白いヘッドフォン(audio-technica ATH-SQ5)が有名ですよね。
auidio-technica ATH-SQ5。スタイリッシュですよね。
どんな音なんでしょうか?(ちょっと使ってみたいかも/笑)
なお、SONY MDR-CD900STが音楽鑑賞用に向くかどうかは、好み次第でしょう。音の伸びやかさ、ふくよかさを味わうには、不向きかも知れません。プロの方々が「粗探し用」と言う位ですから、少なくとも「音楽を気持ち良く聴く」ヘッドフォンではないでしょう(コレで自分の演奏(の録音)を聴くと、そのダメダメっぷりの凹まされます)。でも、「聴き取り」(耳コピー等)や自分の楽器の「音作り」には最適なヘッドフォンではないでしょうか。
MDR-CD900STの難点を言えば、
- 長時間着けていると疲れる(イヤーパッドの押圧が少し強いんでしょうかねぇ)
- 環境音を通しにくい→他人の声、電話、インターフォンが聞こえにくい(→世界から隔絶された困った人になってしまう/笑)
- 標準プラグなので、携帯音楽プレーヤーには不向き(ミニ/標準変換プラグが必要です;てゆーか、かさばるヘッドフォンなので、最初から外出時には使いませんよ/笑)
◆普段使い用:audio-technica「楽器モニター用ヘッドホン」ATH EP700
鍵盤楽器やエレキギターを弾く時、普段使い用として、audio-technica製「楽器モニターヘッドホン」ATH-EP700を使っています(夜遅くにTVやDVD/BDを見る時も使っています)。
2台持っていて、鍵盤楽器とギターアンプの両方に繋ぎっぱなしにしています。
本体側はミニプラグですが、標準/ミニ変換プラグも付属しています。
このオーテク製ATH-EP700も周波数特性はかなりフラットです(これも「オーテクらしくない」/笑)。でも、MDR-CD900STよりと比べると、若干余韻が残るような気もします(素人の意見なので、あまり参考にならないカモですが)。あと、MDR-CD900STの長所の逆ですが、高周波側(ギターで言えば倍音成分やピッキングノイズ)が若干弱いような気もします。
でも、普段使いはこちらに軍配が上がります。環境音を通してくれるので、電話やインターフォンの音もちゃんと聞こえますし(←日常生活にはコレ重要です)、軽いし、コスパ最高!だし(MDR-CD900ST×1台で3台買えちゃう/笑)。長時間使うなら、やっぱりコレかな。
でも、このATH-EP700、本格的な音作りには、ちょっと力不足かも知れません(MDR-CD900STを一度使うと強く感じます)。一番感じるのは、ギターで言えば、ピッキングノイズやハーモニクス等で出る高周波。先日書いた通り、ギター用のケーブルをグレードアップしたので、効果が解り易くなったというのもあるでしょう。
そういう訳で、普段使いにはATH-EP700、本格的な作業用にはMDR-CD900ST。
◆でも、…
「録れコン」エントリー後に買ったって遅いんだってば!(爆)
ギターのPUのセッティングや、来シーズン以降の作品作りに活躍してもらいましょう♪
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