2015年11月21日土曜日

なんちゃって絶対音感で、困ったちゃん(涙)

上のタイトルを入力していて、「なみだ」の変換候補で「涕」というのが出てきました。文学作品や歌詞で見ることがありますね。…で、この「涕」という字を眺めると、どうにも「洟」に似ている。そうか、涕が洟になるのか。ちゃんちゃん(笑)。

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ワタシには絶対音感はありませんが、相対音感がソコソコあります。神経質になっている時は、チューニングが2~3セント(半音の2/100~3/100)ズレていると気持ち悪いゾというレベルです(…というコトを去年2月に書いていました)。まぁ普段はそこまでピッチのズレは気にしていないのですが、何かの楽曲やBGMを聞くと、そのピッチ感を暫くの間記憶しているようで、この記憶が薄れる前に違うピッチでチューニングされた楽曲を聞くと、ズレていることがわかります。ワタシはコレを勝手に“なんちゃって絶対音感”と呼んでいます。ギターのように日々チューニングし直して弾く楽器をやっている身として、コレはコレでけっこう便利です(きちんと弾く時はチューナー使って正確にチューニングしますが、手慰みで弾く時はワタシの音感だけで済ませてしまう)

便利とは書きましたが、困ることもあります。時々古い録音の音源でピッチが不安定な物とか(テープの回転ムラに起因)、A=440Hzから大きく外れたチューニングで録音された音源は、結構気になることがあります。でも今時の音源は概ねA=440Hz付近なので困っていませんでした。
  • ライブ音源では演奏中にじわじわとギターのチューニングが下がって行ってしまっている物とかもあります。が、機材の進化とか(ギターはマシンヘッドの精度が上がり、ロック式チューナも出てきました)、ステージ上でも曲中のMCの間に弦楽器がチューニングし直すなどの対処をするアーティストが増え、ライブ中にどんどんチューニングがズレて行く例は少なくなったと思います。
  • メジャーなアーティストになるとローディが付いていてステージ脇でキチンと調整されたギターやベースを準備しており、数曲毎に持ち替えるなんて例もあります。
  • 聖飢魔Ⅱのステージ/映像作品では、デーモン小暮閣下のMC (けっこう長い/笑)の間、赤いギタリスト・エース清水長官が神経質にチューニングを直している一方、青いギタリスト・ルーク篁参謀は再チューニングはさっさと終わらせて、(音を切った状態で)速弾きの練習をしている…なんて対照的な御姿がよく見られました。かなりマニアックな観方ですけどっ!(笑) あー、そうそう。聖飢魔Ⅱの楽曲の多くは、A=440Hzで弦楽器(ギター&ベース)はレギュラーチューニングから全弦半音落とし、で正解だと思いますよ♪ 変なキーの曲が増えるので、鍵盤の怪人松崎様は大変だっただろうなぁ…。
閑話休題。

こんなワタシ、聴き始めてから数分、気持ち悪くなってしまう音源にブチ当たってしまいました。ワタシの好きなギタリスト、野呂一生さんのソロ・プロジェクト、ISSEI NORO INSPIRITSの新盤『432H』。タイトル名の通り、A=432Hzでチューニングされています。A=440Hzに対して、マイナス32セント位のチューニングです(要するにA=440Hz基準のチューニングの場合に対して、全部の音が、半音の1/3位低い)

ISSEI NORO INSPIRITS「432H」(2015/9/9)

このアルバム、クラシックなA=432Hzというチューニングにしたとの話ですが、聴き始めて最初は頭の中で「うなり」がぐわんぐわんと鳴っちゃう。数分間、リハビリ期間。聴き終って他の音源に行くと、再び数分間ぐわんぐわん。うーん、楽曲自体は気に入ったんだけど…気軽に聞ける音源じゃないなぁ(苦笑)ぼーっと聴いていると自然に聞こえる楽曲が多いのですが、ちゃんと聴くと、頻繁に転調していたり、そうでなくてもセブンス・コードに対してリードがオルタードとかコンビネーション・オブ・ディミニッシュをバンバン繰り出していたりして、ピッチだけでなく楽曲や演奏内容にしても、(アマチュアですが)演奏者としては心休まらない楽曲が多いんですけどね(笑)。野呂さんがこういう作曲・演奏を前面に押し出すようになったのは、CASIOPEAのアルバム『EUPHONY』(1988年)の頃からでしょうか…。

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以下余談。

野呂さん、2003年の『CASIOPEA VS THE SQUARE』で、THE SQUAREの伊東たけしさん(Sax, EWI)から「高耳」と言われていたと思います。当時CASIOPEAはA=441Hzだったのが、ジョイント・コンサートではではA=440Hzで演奏したので、ピッチ感が合わずに苦労したみたいなインタビュー映像がありました。そんな野呂さんがA=432Hzとは。ピッチ感って頑張れば変えられるんですね(音感の鋭いプロが頑張って違うピッチで弾いちゃう所がまさにプロなのでしょう…と思いましたが、よく聴くと、野呂さんのフレットレスギターはピッチ若干高めっぽいですよ?/笑)
  • CASIOPEAのチューニングの変遷は、語り出せば止まらないものがありますよ!(耳コピーしまくったもので/笑) 初期のCASIOPEA(櫻井さんがいた頃)はたぶんA=442Hz。で、鳴瀬さんが入った後はA=441Hz。CASIOPEA 3rdになってからはまだキチンと調べていません(そこまで気合の入った耳コピーをしていないので)。442Hzにしても441Hzにしても、A=440Hzでチューニングした楽器では、CDと楽しく「合奏」できませんCDとセッションをする人は、音源と同じチューニングにしましょう♪
  • 管楽器の「換え指」以上に、ギター・ベースは運指の自由度が高いです。低音・高音の一部を除けば、同じ音を出すのにも色々な押さえ方が出来ます。これ、頑張れば聴き取ることが出来ます。レコードやCDを何度も聴いて、音の太さや倍音から、どの弦をどのポジションで弾いているか、弦のどの辺りをピッキングしているか、…が分ります(頑張れば、デスが)。こういうマニアックな作業をする際には、聴き取り用ギターもシビアにチューニングを合わせておく必要があります(ギターは出来るだけ近いタイプの物で、PUセレクタやタップSWは極力同じにします)。こういう作業を通じて、昔のCASIOPEAはA=442Hz、鳴瀬さんが入ってからA=441Hz…らしいぞ、に辿り着きました。
  • 倍音やら何やら…時間もかかるし大変な作業ですが、こうやって聴き取った物は、限られた時間で聴き取って作られた市販のバンドスコアより信頼度が高いと思います。でも、ついラクしたくてバンスコ買っちゃうんですけどね(笑)。で、楽譜見て弾いてみて、コレ音源と違くね?と思った時は、自分の耳を信じるようにしています。
うーん、またマニアックな(しかも役に立たない)内容を書いてしまった…。でも、まぁ、ワタシが書きたくて書いている落書きみたいなものですから、コレでいいんですってば!(笑)

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