2016年1月30日土曜日

SSD(フラッシュメモリ)の限界?

Microsoftを省略して“MS”と書いたら、モビルスーツ?と聞かれてしまいました。おお、ここにもガンダム世代が!!  ところで、『機動戦士ガンダム』シリーズでは、パイロット・スーツ(を含む宇宙服一般)を“ノーマル・スーツ”と言いますよね(宇宙空間で特別な設備の無い場所や真空に晒される可能性のある状況で着用する標準的な服装という意味…で良いのかナ?)。これ、日本語にすれば「標準服」。対義語は「変形服」か? …それって、長ランとか短ランとかボンタンとかドカンとか?? …歳がバレますな。(笑)

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閑話休題。

SSDはHDDより高価だけど、衝撃に強い・小型・低消費電力(バッテリーの持ちが良い)と、良いことづくめで、ノートPC用途には最適! だと思っていたのですよ。実際、過去ノートPCが不調になる原因のNo.1はHDDのトラブルだったのが(ちなみにNo.2はバッテリーの劣化)、SSD搭載品を使うようになってからドライブ周りのトラブルはほぼゼロ。…そんな感じで、(価格以外は) SSD最強!とか思っていたのですよ。先日まで。

今回はSSDではなくSDカードの話ですが、同じ原理でデータを保存するメディアです(フラッシュ型不揮発メモリ)。フラッシュメモリの一種であるSDカードに保存してあるファイル(MS-Word文書ファイル)を直接編集し、数十~数百回単位で上書き保存をすると動かなくなる(保存しようとするとWordが止まる)というトラブルに見舞われました。最初に使ったメディアはノーブランド品SDHC (32GB)でしたが、某有名ブランド製SDHC (32GB、同容量)でも同様の症状が出ました(ブランド品の方が書き換え可能回数はン十倍も多かったですケド)
  • こういう時に再現実験をしてしまうのが技術者の性(さが)なんだろうな~。
んで、よく調べてみると。知っていることもありましたが:
  1. フラッシュメモリの書き換え回数は有限…最近の製品(回路の微細化・セルの多値化が進んでいる)は一般的なHDDより書き換え回数が少ない。
    ※2009年の業界誌には「2012年には1Gバイトあたり0.15ドル/書き換え回数が数百回になる可能性も」という衝撃的な見出しも。
  2. 「上書き保存」の場合、不良ブロックの代わりに別ブロックを使うようにする代替処理がうまく行かないことがある(これはHDDでも起こり得る)
  3. 誤り訂正(ECC)処理を行なっているが、エラー発生の程度によってはコレが追い着かなくなる(これもHDDでも同様)
  4. フラッシュメモリのデータ保存期間はHDDより短い。特に、最近売られている安価な製品には多値化セル品が使われていることが多く、データ保存期間は長くて数年程度。ノートPCに搭載されているSSDには(使い捨てのUSBメモリ等よりは高級な物が使われているが)、ノートPCの想定寿命を5年程度としている。
とのこと。今回は1.と2.の複合ワザを極められた形ですね。
  • 安価なメディアでは、記憶セルも安価なプロセスで作られていて、また代替用に準備されているブロックも少なく(ユーザから直接見える「容量」に含まれないので低コスト化の為には少な目にするでしょう)、コントローラICも安価な物が使われていると考えられます。つまり、ブランド品に比べて各ブロックで不良が発生しやすく、また不良ブロック代替処理もうまく出来ない事例が多いと考えられます。上記の「再現実験」でノーブランドSDHCより有名ブランドSDの方が上書きが出来た回数が遥かに多かったのは、この辺りに原因があるのだと思います。
まぁHDDにせよフラッシュメモリにせよ書き換え回数・データ保存期間とも有限なのは認識していましたが、最近の物(回路の微細化やセルの多値化が進んだ物)ではHDDに劣るという結果は衝撃です。

これまで、
  • SSDではデフラグはしない(HDDほどデフラグの効果は無いし、無駄に書き換え回数を増やしてしまうから)。
  • 長期保管するデータはフラッシュメモリ(SSD)はアテにせずHDDに保存する。
  • 保存データは定期的に外付けHDDに逃がし、このHDDが古くなったら新しいHDDを買ってデータを移す。
という方針でやってきました。このやり方に間違いがないことは確認できましたが、従来以上にSSDの劣化を加速するような使い方は避ける必要があるな~と思った、という話です。

ワタシ、過去に、PCが動かなくなって半日分の作業結果が消えるといったトラブルに何度か出会って以来、
  1. ファイル編集中に時々「上書き保存」をする
  2. 時々「別名で保存」もする
という習慣(癖)が出来てしまいました。後者は、容量を食う以外にあまり害はありませんが、問題は前者。考え事をしながら作業をしている時に、ペシペシと[CTRL]+[S]や[command]+[S] (上書き保存)を繰り返す手癖があるのですよ。コレはフラッシュメモリ(SSD)の劣化を加速しそうです(今回問題になったMS-Wordファイルのファイルプロパティで見られる「改訂番号」(読めなくなる少し前)は、ノーブランドSDHCで50位、ブランド品で数100といったところです)

この[CTRL]+[S]の手癖だけは直した方が良さそうだな~。

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去年、PCの故障等に備えてデイリーデータを(PC本体にスロットのある)SDカードにコピーする形で同期ソフトを使うとネットも不要、手軽で良いんじゃね?みたいな話(ぼそっと)書いたことがあります。でも、こう考えると、書き込む頻度とSDカードの信頼性(寿命)についてはよく考えた方が良さそうですね。

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SSDではありませんが、USBメモリ。これも同じフラッシュメモリです。数年前の4GB品・8GB品は全然壊れずに今でも使えているのですが、最近の16GB品・32GB品は結構コロコロと死にます(死亡率が高いので、容量単価が高くなる64GB以上の物は買う気がしません)。これも回路微細化や多値化による高密度化によって壊れやすくなった(回路微細化によって特に静電気に弱くなっている)のだろうと思っています。

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