2016年4月23日土曜日

ギターはリズム職人が格好良い♪ …と思う。

某楽器屋さんの店員(大学生のバイト君)に、ギターやベースが“巧い”ことの条件って何だと思いますか? と聞かれて、
  1. 他のパートをちゃんと聞いていること
  2. 単純なリフ――例えばギターならパワーコードの8分 or 16分刻み――でもグルーブやドライブ感が生み出せること
と答えたら、マニアックですね~と言われました。速弾きとか答えると思ったのかも知れませんね。リード楽器/ソロパートはタイミングや音程を微妙にズラすと格好良くなることもあります。でも、オーディエンスを躍らせるのはリズム職人だと思うんだよなぁ。ドラムとベースのリズム隊は骨組み。グルーブやドライブ感を出すのがギターのリフ・カッティング(勿論、鍵盤や他のパートがドライブ感を出す曲もあります)

ギターのリフで格好良い物は沢山ありますが、ワタシが好きな物は下記の2つでしょうか。近年のモノだとincognitoのギター/リーダーのジャン=ポール“ブルーイ”モーニックもすげー格好良いリズム・ギターを聴かせますが(少し難しいコードに加えて左手小指がよく動く)、ワタシのギターを形作ったアーティストということでCharさん(竹中尚人さん)とCASIOPEA (ギター:野呂一生さん)を挙げさせて頂きます。

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①Char 「Smoky」(アルバム『Char』/1976) ブリッジ部分~Keyソロのギター伴

Char親分の曲でロックでギンギンでゴキゲンな曲(表現が古いな/笑)は数多くありますが、Char親分と言えばまずはやっぱり「Smoky」。KeyはEminともGMajとも取れる曲(Aメロの前半がEmin臭く、後半でGMajになる…なのかな?)。このちょっと不安定な感じがたまらなく格好良いですよね。

ギターはFender Mustang。Dynamic Tremoloの性能を遺憾なく発揮したリードギター。別のギターで同じように弾くのは正直難しいです(Stratocasterならリア/センターPUを使い、EQで中音域強め、高音域少しカット、低音域ばっさりカット、…とすると似た感じの音は作れます。でも、トレモロの違いは如何ともし難いです)


この曲、イントロ(と途中のキメの) Bb/C B/C# C/D B/C# C/D C#/D# D/E~が印象的な曲です。ちなみに、AメロはDm9-Em9を何度か繰り返した後、Dm9-CM7-C9-Bm9と進む後半の展開も格好良い。ちなみに、ブリッジ部分~Keyソロのギター伴はコードが逆順でEm9-Dm9の繰り返し。これも格好良い。

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②CASIOPEA 「Mid-Manhattan」(アルバム『4X4 (FOUR BY FOUR)』/1982) 前奏とDr/Bsソロ掛け合いのギター伴

ドラムス・神保彰さんの作曲(←野呂一生さんの作曲指導がかなり入っているらしいです)。アルバム『4X4』版は、神保御大とHarvey Masonのツインドラムのソロ掛け合いが格好良い曲です。ライブではDr/Bsの交互ソロだったりゲストとのツインドラムだったり色々なフォーメーションがあります。


基本的にGΔ/A (IV/V)-AΔ/B (V/VI)の繰り返し。この曲はおそらく、ソロ楽器が色々やりやすいように、あえて「音の隙間」を広く開けた曲作りになっているのだと思います。

実はこの曲、ワタシがギターの「ブラッシング奏法」(実音とミュート音を組み合わせてリズミックに弾く奏法)を初めて弾いた曲です。右手は基本的に16分でダウン・アップを繰り返しているだけなのですが、最初は左手の実音-ミュート音の切り替えが上手く出来なくて…。基本中の基本みたいな形ですけど。CASIOPEAは楽器練習にはもってこいだ!(笑)

ちなみに野呂さんの音作りはかなり独特です。エフェクタの順序がロック系と全然違うのだと思います。たぶんですが、ギターのすぐ後にコンプレッサ&オーバードライブ、その後に位相系(フェイザ)・空間系(ディレイ&リバーブ)を入れているのだと思います(曲によってはコンプの前にボリュームペダルとか位相系の前にピッチシフタとかも)アンプ(音の出口)だけで歪ませている人には真似しにくい音です。興味がある人は検索するとか文献に当ってみるとか各自で調べてみて下さい(←投げっぱで申し訳ないですけど/笑)

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この他、さらに格好良いパターンとして、
  • ワウ(Cry Baby等)を使ってギターのリフを「チャカポコ」言わせる
  • グリッサンドを入れる
  • 3連符を入れる(3連符が入ると、拍アタマでダウンピッキングとアップピッキングが入れ替わることがありチョット練習が必要)
  • 左手小指で高音弦(1,2弦)を細かく動かす(ファンク・ギターに多いパターン)
  • 開放弦をうまく使うパターン(曲のキーが限定されますが、うまくハマると効果的)
  • 時々高音や低音の「おかず」を入れる
…等々、色々ありますが(例えば野村義男さんがこれらの技を非常に効果的に組み合わせて色々聴かせて魅せてくれます←YouTubeにそういう動画が幾つもあります)、まぁ基本は8分や16分でザクザク刻むことでしょう。イーブンの8分・16分がキレイに刻めないことには何も始まらない。で、その次はシャッフル(3連符系)でも練習。変拍子とかオカズとかの練習はその後でも良いでしょう。

…って御託を並べておきながら、実は最近、メトロノーム相手の基礎練とかキチンとしていません(iTunesやDVD/BDに合わせてテキトーに弾くのはやっていますケド)こんなんでいいのか?

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