そんなことはどうでも良くて。
ギター&ベースの弦メーカー、Elixir社からベース用ステンレス弦が出ているのを知り、試してみました。これまでもElixirのニッケル弦(普通の材料の弦にコーティングした物)は使ったことがあるのですが、モコモコした感じの音があまり気に入らず、すぐ使うのをやめてしまいました(スムーズに運指出来るのは評価していましたが)。それが、同社から(勿論コーティングされた)ステンレス弦が出ているではないですか。Webページ(<http://www.elixirstrings.com/products/product_bass.html>)の説明文は「The Stainless Steel Strings have aggressive, growly, concentrated mids with a punch that cuts through the mix.」。ナンノコトヤラという感じですが、要は
- 充分な音量
- 中音域が強い
- アタックが強い
ということでしょう。が、いくら字面で読んでもワカランので、物は試しです。
という訳で。今回試した弦。
Elixirのステンレス弦。太さ(ゲージ)は一般的なものです(.045, .065, .085, .105)。
見た目はちょっと黒っぽいです。
弦が黒っぽい。
今まで使っていた弦(ヤマハの同ゲージの弦)と比べると、その黒さがよくわかるでしょう。
上4本がElixirのステンレス弦。下4本がヤマハのニッケル・ラウンドワウンド弦。
ヤマハ弦は使い古しなので、比較条件は揃っていません。古い弦にフレット跡とかあるのはご愛嬌。
ヤマハの弦はコレ(↓)です。まだ何セットかストックあるんだけど、どうしよっかなー。
ヤマハのベース弦。ダダリオ弦とか同社製EXP弦とかを経て、結局コレになりました。
ギター弦ほど音にこだわっている訳でもないのですが。
今日の実験台はFender JapanのJB62です。極めてメジャーなベースなので、比較検証には適切かと(JBの他にPBもあれば完璧ですが、残念ながら持っていません)。
FJのJB62。何処にでもあるエレキベースです。
10年以上前に宅録の為に購入(だって打ち込むより弾く方が早かったんだもん/笑)。
弦が黒っぽく、一見「古い弦?」な感じですが、この写真、張替・チューニング直後です。
さて。弦は、見た目なんかは実際どっちでも良くって、
肝腎なのは音と弾き心地(と寿命)です。
という訳で、弾いた感じなどを。
当初、もっとブリブリした音を予想していたのですが、思ったより普通でした。
- 何と比較するかにもよりますが、どちらかと言えばよく鳴る弦だと思います。
- アタックはやや強めですが、ダダリオやヤマハの弦の新品状態ほどではないでしょう(ダダリオやヤマハの弦を張って2週間~1ヵ月位経った音のイメージ)。
- サスティーンも充分ありますが、特に長いといった感じではありません。
- 中音域が少し強く(高域はあまり強くない)、音の輪郭はハッキリしています。【2013/10/02追記】弦を張って数日経って馴染んで来たのか、自分が弾き慣れて来たのかよくわかりませんが、やっぱりブリブリした音ではなく、素直に芯の通った音ですね。強いて表現するなら「バキーン」という感じでしょうか(特にスラップ奏法の時)。
- ジャンルとして、ロック・ポップス・フュージョン等、「何でもござれ」な音だと思います。
- 運指は極めてスムーズ。左手指先にも優しいです。コーティングの副作用でしょう。
総じて、ニッケル弦+コーティングの弱点を無くした感じです。特徴の強い音ではありませんが、広いジャンルで「使える」弦だと思います。
ただし、
- 弾き心地は若干硬めです。(その分、キッチリと弾いてあげるとよく鳴ります。)
- 交換時に弦をニッパーで切りますよね。この時も硬いです(心線、ラウンドワウンド部分、いずれも硬いです)。(ニッパーの寿命が短くなりそうです;少なくとも、ゲージ.009とかのギター弦に使うニッパーと、ベース用のニッパーは別の物にした方が良さそうです。)
- 寿命はコーティング次第でしょう。ステンレス自体は銹びないでしょうが、コーティングが剥がれてくると死んだ音になるでしょう。ピック弾きよりも指弾き・スラッピングの方が弦寿命は長くなりそうです。
- あと気になることとして、弦の材料がステンレスと硬くなったことで、フレット寿命への影響が懸念されます。が、これは暫く使ってみないと何も言えないので、今回は「懸念」止まり、ということで。
Elixirはギター弦とかの経験から、長期間音質の変化が少ないことが期待できるので、しばらく弾き込んで様子を見てみたいと思います。
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