この2枚のCD、学生の時、バイトの行き帰りによく聴いていました。
神保彰『Cotton』 (1986)
※1stソロアルバム
このアルバム、「カシオペアではできないことをやらないとソロの意味がないので、テクニカルな方面に行くよりもメロディメイカーとしての自分を打ち出しています。」 …とのことですが、確かにメロディアスな曲が多く、コーラスやフリューゲル・ホルン、サックスのメロディーが気持ち良いです。夏向きの曲が多いでしょうか。
アコースティック・ドラムと電子ドラム(時期的にシモンズでしょう)を組み合わせている点や、ドラム・ソロやフィルインはカシオペア以上にテクニカルです。カシオペア以上にルーディメンタルな叩き方をしているようにも聞こえます。
- #4 「After Midnight」…ドラムソロが凄いです。手が何本あるんじゃ?みたいな(笑)。
神保彰『Palette』 (1989)
※2ndソロアルバム
このアルバムから松居和(まつい かず)さんがプロデュース・編曲をするようになり、音楽的に完成度が増します。1st『Cotton』はどうしても“CASIOPEAのドラマーという呼び文句で作られたソロ・アルバム(ドラム・ソロ多し)”という感じが拭えませんでしたが、2nd以降は単独の音楽作品として聴けるようになったと思います。ゲスト・ミュージシャンも錚々たるメンバーです(神保さん、国内外問わず受けの良いドラマーですから、人脈もあるのでしょう)。が、それ以上に、松居さんのアレンジでホーンズやリズムギターがすげー格好良くなっています。音作りは『Cotton』よりアコースティック度が高くなっています。
このアルバムも夏向けでしょうか。LA録音なので湿度が低い音…である筈ですが(?)、ワタシの場合は日本の夏に聴いていた曲が多いので、どうにも蒸し暑いイメージが…(笑)。
何度も繰り返し聴いたのは、以下の2曲。
- #1「Burning Sand」…サンバ系の曲で、ピアノのモントゥーノの上でホーンズ(Aメロはソプラノ・サックス)、フルート(Bメロ)が気持ち良く絡みます。
- #10「Cobalt Cruise」…ドラムスは基本パターンや要所要所のキメが格好良いです。特に1:53~2:09のソロと3:11~3:13のフィルインがサイコー!です。
神保彰オフィシャルウェブサイト/ディスコグラフィー
<http://www.akira-jimbo.uh-oh.jp/discography/index.html>
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◆以下余談
神保さんはここ数年、オリジナル曲のアルバムとカヴァーアルバムの2枚を1組のように一度にリリースしていますよね。最新のカヴァーアルバムは『JIMBO de CTI』。ジャケットまでCTIレーベルのカヴァーになっています。某音楽雑誌でこのCDの広告を見た時、噴き出しそうになりました(笑)。
神保彰『JIMBO de CTI』(2015)
1970年代のCTIレーベルの名曲カヴァーが中心。ドラムスの他は殆どデジタル楽器の音です(ちゃんと調べた訳じゃありませんが、生ピアノ/ヴィンテージ電気ピアノの音も、恐らくYAMAHA CP4かRoland V-Pianoあたりのデジタル音源かと)。で、録音もデジタルな音。選曲はGoodですが、輪郭がハッキリしたデジタルな音作りは、好き嫌いが分かれるトコロかもしれません(ハイファイかつマスタートラックのコンプ強めというのは、ジャンルを問わず音楽界全体の最近の潮流のように思えますが)。
エウミール・デオダート『DEODATO 2』(オリジナル発売:1973)
この『DEODATO 2』、音質こそアナログ録音のものですが、今聴いても古くないアルバムです。#5「Rhapsody in Blue」(ガーシュウィンの名曲)はアレンジが格好良く、一聴の価値ありです。この曲も神保さんはPYRAMIDというユニットでカヴァーしています(3枚目のアルバム『PYRAMID 3』、2011)。
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