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SSDはHDDより高価だけど、衝撃に強い・小型・低消費電力(バッテリーの持ちが良い)と、良いことづくめで、ノートPC用途には最適! だと思っていたのですよ。実際、過去ノートPCが不調になる原因のNo.1はHDDのトラブルだったのが(ちなみにNo.2はバッテリーの劣化)、SSD搭載品を使うようになってからドライブ周りのトラブルはほぼゼロ。…そんな感じで、(価格以外は) SSD最強!とか思っていたのですよ。先日まで。
今回はSSDではなくSDカードの話ですが、同じ原理でデータを保存するメディアです(フラッシュ型不揮発メモリ)。フラッシュメモリの一種であるSDカードに保存してあるファイル(MS-Word文書ファイル)を直接編集し、数十~数百回単位で上書き保存をすると動かなくなる(保存しようとするとWordが止まる)というトラブルに見舞われました。最初に使ったメディアはノーブランド品SDHC (32GB)でしたが、某有名ブランド製SDHC (32GB、同容量)でも同様の症状が出ました(ブランド品の方が書き換え可能回数はン十倍も多かったですケド)。
- こういう時に再現実験をしてしまうのが技術者の性(さが)なんだろうな~。
- フラッシュメモリの書き換え回数は有限…最近の製品(回路の微細化・セルの多値化が進んでいる)は一般的なHDDより書き換え回数が少ない。
※2009年の業界誌には「2012年には1Gバイトあたり0.15ドル/書き換え回数が数百回になる可能性も」という衝撃的な見出しも。 - 「上書き保存」の場合、不良ブロックの代わりに別ブロックを使うようにする代替処理がうまく行かないことがある(これはHDDでも起こり得る)。
- 誤り訂正(ECC)処理を行なっているが、エラー発生の程度によってはコレが追い着かなくなる(これもHDDでも同様)。
- フラッシュメモリのデータ保存期間はHDDより短い。特に、最近売られている安価な製品には多値化セル品が使われていることが多く、データ保存期間は長くて数年程度。ノートPCに搭載されているSSDには(使い捨てのUSBメモリ等よりは高級な物が使われているが)、ノートPCの想定寿命を5年程度としている。
- 安価なメディアでは、記憶セルも安価なプロセスで作られていて、また代替用に準備されているブロックも少なく(ユーザから直接見える「容量」に含まれないので低コスト化の為には少な目にするでしょう)、コントローラICも安価な物が使われていると考えられます。つまり、ブランド品に比べて各ブロックで不良が発生しやすく、また不良ブロック代替処理もうまく出来ない事例が多いと考えられます。上記の「再現実験」でノーブランドSDHCより有名ブランドSDの方が上書きが出来た回数が遥かに多かったのは、この辺りに原因があるのだと思います。
これまで、
- SSDではデフラグはしない(HDDほどデフラグの効果は無いし、無駄に書き換え回数を増やしてしまうから)。
- 長期保管するデータはフラッシュメモリ(SSD)はアテにせずHDDに保存する。
- 保存データは定期的に外付けHDDに逃がし、このHDDが古くなったら新しいHDDを買ってデータを移す。
ワタシ、過去に、PCが動かなくなって半日分の作業結果が消えるといったトラブルに何度か出会って以来、
- ファイル編集中に時々「上書き保存」をする
- 時々「別名で保存」もする
この[CTRL]+[S]の手癖だけは直した方が良さそうだな~。
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